本日はあまりなじみの薄い
トラック業界のお話についていってみましょう。
トラックというものはモノを運ぶための車であります。
納品をするために日本全国を走り回ります。
なので走行距離も半端じゃない。
大型トラックで遠距離を走るものは年間走行距離が10万キロなんていうのはザラ。
トラックの寿命は概ね100~150万キロほどまで使われるそうです。
さすがトラック。燃費は3~4km/l。
燃料タンクは100~200なんてのも当たり前です。
以前新規登録をしてから燃料タンクを増設していた整備工場が摘発されるくらい
燃料タンクの容量は重要視されます。そりゃそうですよね。
一回燃料をいれたらノンストップで行きたいからね。
長距離トラックは、キャビンの中に寝室を備えているものが多く、
仮眠をとることもできるようになっています。
シートを倒してベッドにするタイプや、キャビンのルーフ部に寝室を備えているなどさまざま。
排気量も大型になってくると10000~15000cc
なんていうとてつもない排気量になってきます。
馬力も300~400PS位のクラスになってくるのです。
そりゃあれだけでかいボディーを備えていればね。そのくらいパワーがないと駄目だね。
因みにわが社の昔のキャリアカーは高速でベタ踏みで90km/h位しかでなかった。
今はターボつきのキャリアカーになり120km/h位は出るようになった。
整備士体制も大変です。
夜勤がある工場やディーラーが殆どで、24時間体制で
トラックの故障に耐えうるようになっています。
どこでエンコしても駆けつけてくれるサービス体制。
メンテナンス料も半端じゃありません。
エンジンオイルは実に30~40リットル使用します。普通車の10倍ですね。
オイルフィルターも超でかいものが付いていて6000円以上。サブフィルターが付いているものもあります。
オイルを交換して、エレメントも交換してもらうと4万円ほど飛んでいってしまうそうです(恐)
オイル交換距離は3~5万キロだと、トラックの本で読みました。
3~5万キロの間に4万円のオイル交換代金。
うーむすさまじいトラック
因みに大型トラックの部品代ですが、
ファンベルトが7000円位
ブレーキシューがフロント左右で3万5千円弱
ウオーターポンプなんか5万円オーバーするといいます。
たかーい。
車検整備も半端じゃありませんね。
ホイールベアリングのグリスは全て入れ替えるし、
各部グリスアップなど普通車にはない項目も多くとても高額になってきます。
ベアリンググリスもそれぞれ耐荷重によって変ってきます。
大型トラックはその他タイヤ代だの洗車代だのいろいろと金がかかります。
普通車と違ってそう簡単に代替なんかできないので
いかに長く使うかがポイントになってきますね。
うちの工場には元大型トラックディーラーの整備士がいて
エンジンのOHなんか
「日常茶飯事だった」
と、いっています。よくライナーを打ち抜いたりやったそうです。
トラック整備は全てがでかいので体力勝負に加え
大変危険でリスクの高い仕事になってくると思います。
以上大型トラックについてでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。