季節の変わり目になりました。車に詳しい人は、季節の変わり目にオイル交換をする人が多いと思います。
具体的には、暑い夏と寒い冬の変わり目にオイルの粘度を変更して入れる。夏に粘度の高いオイル。冬は柔らかめのオイルと使い分ける。
改めて考えてみます。
目次
オイル粘度を季節の変わり目に変更する必要性は?
オイル交換をせっかくするのであれば、オイルの粘度を季節に合わせて変更する。
そんな手法が車好きの人に、とられてきました。
前提として、その車が使用可能なオイル粘度であるということ。車の説明書を見ると使ってもいいオイルが書いてあります。
例えば、0W-20という粘度と5W-30という粘度。両方使う事が出来るといった具合に書いてあります。
この場合、0W-20を秋に入れて寒い冬に備える。そして春にかけて5W-30のオイルに入れ替えて、暑い夏に備える。
オイルの粘度を変更することによって、どのような効果があるか?
冬をメインに考えると、例えばエンジンの始動時を想像してください。オイルの粘度が柔らかくなると、エンジンのクランキングが軽やかになります。
気温が下がるとバッテリーの比重が下がるため、セルモーターの回りが重たく感じます。それに加えてオイルの粘度が抵抗になることで、エンジンの始動がしにくい状況になる。
これを柔らかいオイルに入れ替えることで改善する。もちろんオイルが柔らかくなることで、エンジンの吹けあがりにも若干の違いが出てくる。
そして夏の山道など、エンジンに負荷がかかる過酷な状況下。そんな時はしっかりとした油膜があることが望ましいです。
もちろん、0W-20であっても油膜が切れるという事はありません。この位の低粘度オイルになるとベースオイルも部分合成油から全合成油になっているのがほとんどで、熱によるオイル変化が少ないからです。
つまり、オイルを使い分けるということは少なからず車にとってメリットがあるのは間違いありません。
普段のメンテナンスをしっかりしていればオイルの使い分けは不要
では、是非ともオイルの使い分けをするべきか?という点においては、そこまで厳密に行う必要もないと言えます。
ただし、普段のメンテナンスはしっかりとしていること。
先に挙げたように冬はオイルを柔らかくすることで、クランキングの負担を減らすと書きましたが、これはバッテリーをきちんとしたスパンで交換していればさほど意味はありません。
夏の油膜対策も、今の車はきっちりとメーカーが設計しているし対策もしています。オーバーヒートを起こすのは大体故障しているか整備不良のどちらかです。
サーキット走行など、意図的にエンジンを酷使する場合以外においては、オイル粘度を変える必要はないと思います。
もちろん、粘度を変えるということは意味のある行為です。せっかくオイル交換をするのならオイルを使い分けるほうが、エンジンにとってメリットがあるのは間違いありません。
普段使いをしていれば、そこまで気を使わなくても大丈夫という話です。
オイルもそうですが、オイルフィルターも安い物や純正品では中身の濾紙が全然違います。
安いフィルターだとここまでろ紙が薄いので、ちゃんとしたフィルターに交換するようにしてください。
YouTubeでそれぞれのオイルフィルターを分解して比較しています。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。