駆動系

オイル交換の中で一番体感ができるのは、ミッションオイルやATFの交換である理由を説明

オイル交換をして、その違いが体感できる人ってどの位いますか?仲良くなったお客さんがオイル交換に来た時、聞いてみました。

「エンジンオイルを交換してみて何か違いって体感できますか?」

その答えは

「うーん、よくなったような気がするくらいかな・・・」

多くの人が、エンジンオイルを交換したビフォーアフターをあまり感じられないのかもしれません。その理由は、そこまで注意深くエンジンのフィーリングを感じていないのかもしれません。

車好きの人ならオイル交換前と交換後を感じ取っているかな。

整備士をやっていると、いろんな状態のエンジンを整備します。それこそドロッドロのエンジン内部。オイル交換を2万キロもやっていない。

そういった車はアイドリングもうまく持続しないでストールすることがあります。オイル交換をする前とする後では、確かにノイズやアイドリングの感じか変わってくるのがわかる。

ちゃんとオイル交換をされているエンジンでは、オイル交換前と後ではさほど体感的には変わらないところもありますね。

車のオイル交換の中で一番体感できるオイル交換ってなにか?

ミッションオイル・ATF交換は抜群に体感できる

車に使われているオイル。

エンジンオイル

ミッションオイル(ATF・CVT)

デフオイル

トランスファオイル

ブレーキフルード

パワステフルード

車に使われている油脂はいろいろあります。これらのオイルの中で、交換すると一番違いがわかるオイルは何か?

これはミッション系のオイルです。その理由を書いてみます。

マニュアルミッションオイル交換の違いは?

マニュアル車は少なくなってきましたが、ミッションの中にはギヤオイルが主に封入されています。メーカーによってはATFに近いフルードが入ってるものもあります。

ギヤオイルは一般的にマルチグレードオイルで75W-90など。車種によっては粘度が固くなったり柔らかくなったり。

デフに使われてるギヤオイルよりは柔らかめのギヤオイルです。

このマニュアルミッションオイルを交換するとどのように変わるか?マニュアルミッションオイルを交換すると、劇的に変わるのがシフトフィーリングです。

これはいい意味でも悪い意味でもです。粘度やオイルの質によってギヤの入りがかなり変わります。ミッションオイルを新油に入れ替えると共通して言えるのが、ギヤの入りが固くてカチッとする。

粘度の固いオイルを入れると、ギヤの入りが固すぎて逆に乗りづらくなります。ちゃんとミッションオイルも暖機をしないといけない。

僕もスポーツカーに乗っていたころは1万キロごとにミッションオイルを交換していました。交換後はギヤの入りが固くなります。

冬場なんかギヤ、入りませんから。氷点下の時はあえてシフト操作を減らすためにセカンド発進をして、セカンドのままミッションを暖めます。暖まってくると、ギヤも入りがよくなる。

いい意味でも悪い意味でもマニュアルミッションオイルは体感ができるオイルです。

ATFの交換で体感ができることは?

ATFの交換はどのような違いを体感できるのか?CVTとは若干異なりますが、シフトショックがずいぶん変わります。

ATFを交換していない車は、例えば巡行中にセカンドからサードに上がる時などシフトショックが大きいです。

お客さんでパジェロのATに乗ってる人がいますが、PからDに入れた瞬間

「ドカーン」

と言わんばかりのシフトショックを感じます。これはマウントなどの問題もありますが、ものすごいシフトショックです。

ギヤが切り替わるショックがフルードを交換するだけでどのくらい変わるのか?これは体感ができるくらい変わります。本当にシフトショックが小さくなる。

ただ気を付けないといけないのは、長い間ATFを交換していないと新油に入れ替えたとき、スラッジが油路をふさぐことがあります。

ATって内部に小さなボールが入っていて、その通路が細い。レベルチェックなどもケバケバした布を絶対使ってはいけないというのは、こういった繊細な通路にゴミがはいるといろんな問題が起きるから。

これを嫌って自動車メーカーは安易にATFを交換できないようにレベルゲージを廃止したメーカーもあります。交換するのならきちっとしたスパンで換えること。それができなければ下手に交換するとトラブルになります。

高性能なATFチェンジャーになると、ATFチェンジャーにフィルターを備えていてミッションのスラッジをチェンジャーが受けてめてくれるので、交換が可能なものもあります。

ATFは交換すると、劇的にわかります。

ミッションオイルやATFの交換費用はどのくらい?

それではマニュアルミッションオイルやATFってどのくらいの費用で交換ができるものなのか?

まずはマニュアルミッションのギヤオイル。トラックなどでなければ2リットルから3リットル程度あればオイルは足ります。

ここに工賃が入ってくるので、5000円~8000円くらいが相場になるかなと。もちろん高価なオイルを入れるとこの限りではありません。

ATFはどのくらいか?これは交換方法にもよります。循環希釈法で交換するとフルードの量がたくさん必要になります。軽自動車でも6リットルくらいは欲しいところ。なので10000円~15000円程度予算を見ておけばいいかなと。

CVTなどはドレンボルトから排出して新油を入れるといった方法をとる車もあり、もうちょっと安い場合もあります。

ディーラーでも積極的にミッションオイルの交換を推進しているので、機会があったら交換してみてください。

その違いは体感できます。ミッションのオイルを交換しないで壊れちゃった車もたくさんあるので、オイルと名がつくものは交換できるのなら交換したほうがいい。

これは間違いありません。

オイルチェンジャーがあれば、DIYでもATFの交換が可能です。

エンジンオイル交換よりちょっと気をつかうけど、自分で交換できれば安上がりです。

Recent Posts

ハイゼットカーゴ、フューエルリッドワイヤ交換

ハイゼットカーゴでフューエルリ…

9時間 ago

走行中激しい異音、MRワゴンの原因は人的ミスか?

車から激しい異音がするというこ…

2日 ago

欲しい車は何か?市販されるのならICONIC SP

今僕はオンボロなアトレーワゴン…

3日 ago

製造1年落ちのタイヤが高速道路でバースト、その原因は?

高速道路でタイヤがバーストした…

4日 ago

シエンタ36回目の給油記録の結果は?

家で使っている現行型シエンタの…

5日 ago