僕が使っている車もそうなんですが、オイルを消費するエンジン。エンジンオイルってどうしても少しずつ減っていくものではありますが、中には異常に減る車があります。
日産GT-Rの説明書にはオイル消費について以下のように記載があります。
エンジンオイル消費量の目安は、最大で0.5L/1000kmです。これ以下のエンジンオイル消費は異常ではありません。
GT-Rの説明書より引用
メーカーが指定しているオイル交換時期が最長で15000kmまたは1年と指定されている車に、1000kmで0.5Lオイルが消費したらどうでしょう?
オイルレベルゲージは車にもよりますが、FULLからLOWまでの間が1Lくらいの車が殆どです。
すると、2000kmを走った時点でオイルレベルゲージのLOWまで油量が下がってしまうので、補充が必要になってきます。
補充をすべきか?交換すべきか?
目次
まずはオイル消費量を正確に把握すること
最初にやるべきことは、オイル交換をした時にFULLまできちんとオイルを入れておくということ。
そして、1000km毎位にオイルレベルを点検して、自分の車が一体どの程度オイル消費が進んでいるのか?それを正確に把握してください。
一番最初にすることはそこからスタートです。
オイル消費が仮に1000kmで0.5L減るとしたら2000kmで1Lです。2000km走行時点でレベルゲージがLOWまで下がってしまうようだと困りもの。
さすがにエンジンオイルを2000km毎に交換するのはコスト高になってしまいます。
2000km時点のエンジンオイルは、油温を上げたりしない限りはまだまだ問題なく使えます。
1000kmで0.5L減るというのであれば、補充の一択ではないかなと。もちろん年間走行距離が5000kmに満たない場合は、半年ごとに交換をするでもいいかもしれません。
1500kmでゲージ半分減っている車に補充しながら使ってる
ちなみに手前みそですが、僕の車は1500km走行でゲージが半分くらいまで下がっています。3000kmまでは持たないので、1500km~2000km走行時点でオイルを補充しています。
それでもメーカー指定交換距離のシビアコンディションを遵守しています。
軽自動車ターボでシビアコンディションになると3ヶ月2500km毎の交換になります。
2500kmでオイルを交換するという事は、イメージ的に早いと思います。
それでもエンジンオイルの消費が激しいということもあり、シビアコンディションで使っています。
もう少しオイル消費が緩やかだったら、補充をしないでシビアコンディションで交換までもったのになと。
オイル消費をすることを見越して多めに入れるのは駄目
エンジンオイルが喰っているお客さんによく聞かれることは
「オイルが減るんだったら最初から多めに入れとけばいいんじゃないの?」
というものです。
これは絶対にNGです。例えばオイル交換の時期までに1Lなくなっちゃうから、1L余計にいれておけばいいんじゃないというもの。
エンジンにとって、オイルを入れすぎることは良くありません。本当に入れすぎて最悪のパターンはエンジンが壊れてしまいます。
オイルを入れすぎることで、オイルパンの油量が増えてクランクシャフトがオイルと干渉して抵抗が増大します。
そして内圧が高まることでインテークがオイルまみれになり、最終的にエンジンが壊れるところまでいってしまいます。
1L減るから1L多めに入れておくというのは、絶対にやってはいけません。
オイル消費1000kmで0.5L未満のものは交換を早めに対応
最後にどのくらいまでのオイル消費ならどうするべきかを考えます。
1000km走行時点でオイルレベルゲージが4分の1程度減る場合なら、4000kmくらいまではオイルの量をキープできます。この場合早いタイミングになりますが、交換してしまってもいいかなと。
メーカー指定のオイル交換距離が15000kmとはいえ、実際に15000kmまで交換しない人は少ないです。
うちの一般的なお客さんの殆どが5000kmくらいを目途に交換をしています。リース車などであっても小型車なら1年10000kmごとを目途に交換が設定されています。
メーカー指定交換距離でどうしてもオイル交換をしたいのであれば、1000kmごとに必ずレベルチェックをすること。何もしないで15000km走り切れるかというと、ほぼオイルは減っていると思ってください。
1000km走行時点でオイルレベルゲージが3分の1まで減る場合は、交換に踏み切るタイミングが早くなるので一旦補充がお勧めです。
これよりもオイル消費が少ない場合は、ゲージの下限に近付いた段階で交換してしまうのがいいいかなと。
問題はオイルを消費するということは、燃焼室からマフラーまでが通常の車よりもよごれています。
著しいオイル消費は触媒にも負担がかかるので、最終的には根本的に修理をしないといけない状況になってしまいます。載せ替えるのか、オーバーホールか。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。