この手の話題を何度かしたことがありますが、エンジンオイルの量についてです。
オイル交換をしていると、初見で入ってきた車ってどの程度オイルが入るかわからない為、オイルジョッキに3L位入れてチビチビと入れています。
ゲージを何度か差しながら量を確認して入れていきます。
たまに入れすぎそうになる車もやっぱりあります。
そういう車って、こっちが想像している以上に、最初から充填されている量が少ない。
オイルの量で際立って少ないなぁと思うのはダイハツのEFエンジン。
オイル交換で2.1L。フィルター同時交換でも2.3L。2.3Lのオイルで潤滑をしていると思うとどうでしょう?
オイルの量が少ないっていうことは、考えると人間にとって血液が少ないのと同じです。
オイルフィルターでろ過をしながらとはいえ、2.3Lをひたすら潤滑しながら使っているわけです。同じ排気量で同じダイハツであってもKFエンジン搭載のハイゼットなどは3.4L。
その差が1.1Lもあります。
660ccのエンジンを潤滑するのに2.3と3.4Lではまったく意味が違ってきますね。
オイルの量が多いという事は。それだけ負担が少なくなります。2.3Lをフル稼働させるよりも3.4Lを8割の力で稼働させている方が限界が高い。
そういうことです。
エンジンオイルの量で軒並み多いのがレクサスです。
水平対向エンジンも比較的量が多いですが、レクサスのV型はオイルが多いです。
IS Fは5000ccも排気量があり、オイルとフィルターを同時に交換すると9.3Lです。
9.3Lだということはなんとペール缶の半分を使うことになります。これはこれですごいですよね。DIYでオイル交換をしようものなら廃油の問題も考えないといけません。
この手の廃油処理パックンが2つは必要になります。
キャンターなどのディーゼルエンジンも10L位入ったりしますが、大型バスなどは30Lを超えるものもあります。
ペール缶1つで足りない位です。
これだけオイルの量が多いと、交換時期も長くなってきます。
全てのオイルが循環しているわけではないので、オイルの性能が5割程度で事足りる。そうなると通常の走行距離から2倍位ロングライフ化もできるということですね。
結果的に考えると、排気量が小さくてオイルの量が少ないエンジンが一番オイルにとっては過酷であるという事です。
何故ならば660ccのエンジンと2000ccのエンジンでは排気量も違えばパワーも違います。常用回転域が660ccなら4000回転位なのに対し、2000ccなら2000回転まで落とせる。
しかもオイルの量が660ccは少ない。
軽自動車でオイルの量が少ないものがオイルにとって一番過酷であるということです。
バイクのオイルなんかもこれに当てはまりますね。
ハンターカブなんか0.9Lですべてを潤滑していますからね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。