ちょっとびっくりしたことがあったので、紹介します。今までエンジンオイルというものはグレードと粘度が適合していれば問題なく使えるというものでした。
グレードというのはSNやSNPlusというもの。粘度は0W-20や0W-16というものです。
ザクっと説明するとグレードというのはオイルの性能を表していると思ってください。粘度はオイルの硬さと熱に対する強さです。
車のエンジンオイルは取り扱い説明書に、使用できるグレードと粘度が記載されています。純正オイルでなくても、グレードと粘度が適合していれば問題なく使えると言われていました。
先日、知り合いから相談を受けました。トヨタのライズを買ったということで、エンジンオイルも自分で交換するためにまとめて買ったというのです。
当然のことながら、説明書に記載されているグレードと粘度を守って、部品商から買ったとの事です。
ちなみにトヨタのライズは1KR-VETという、直列3気筒インタークーラー付ターボを搭載しています。排気量は1リットル。
オイルの量はオイルのみ交換で2.9リットル。フィルター同時交換で3.1リットル。
そして、指定のグレードはSN PLUSの0W-20となっています。一応指定グレードとしてSN PLUSの他にSN/RC、SM/ECなどが使えるようになっています。
粘度に関しては0W-20のみの記載です。
純正オイルでなくても、0W-20のSMやSNグレードも使えるということで解釈ができます。
しかし、お客さんが自前で買ったオイルは、グレードと粘度はあっているのにターボ車には使わないでくださいと書いてあるというのです。
そんな記載があるオイルなんてあるのかなと思って、いろいろと調べてみました。
実際にお客さんが買ったというのがこちらのエンジンオイルだそうで、調べてみると確かに「ターボ車には使用できません。」という記載があります。
お客さんはネット通販で買ったみたいですが、その販売ショップには詳しいことが書いてなかったらしいのです。
もしかしてターボ車には0W-20って使えないのですか?などと頭がこんがらがったことを聞かれましたが、そんなことはありません。
ライズだって実際に0W-20だし、大トルクを発生するスカイライン400Rも指定エンジンオイルはSNの0W-20を指定しています。
では何故、購入したオイルがターボ車に使えないのか?
おそらく配合されている添加剤の関係ではないかと思います。オイルを販売している会社のHPを見ても、製品情報にエンジンオイルの記載がありません。
もしかしたらOEM商品なのかもしれませんが、販売元のHPではその理由をうかがい知ることはできませんでした。
結果、どうなのか?
ターボ車であっても、エンジンオイルのグレードと粘度が適合していれば問題なく使えると思います。ただし条件があって、オイルに今回のような「ターボ車には使えません。」とはっきり明記してある場合は、使用を避けたほうが無難だと思います。
これは知らなかった・・・。
このオイルはAmazonでは注釈でターボ車に使えないと記載があります。ですが、楽天やヤフーショッピングだとそこまで記載がないお店もあります。
買ってみないとわからないということですね。
エンジンオイルの選び方として、グレードと粘度があってることは最低条件で、オイル自体にNAやターボの使用規制の注釈が入っていないかどうかも調べる必要がある。というのが今回の結論です。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。