エンジンからオイルが漏れてきた。これは修理しないといけないですよね。
どこから漏れてきたのかピンポイントでわかっている場合、そこのパッキンやらオイルシールを交換すればいいんです。
でもたまに、いろんなところからもれすぎていて、漏れている箇所を特定できない場合もあります。
そんな時はどうするか?
これは一気にやるか、時間をかけて修理するかで変わってきます。
一気にオイル漏れを修理したい!という場合は、怪しいと思う箇所全部に手を入れるしかありません。
この車もそうで、いたるところから漏れてきています。エンジンとミッションのつなぎめからも漏れてきているように見えるので、もはやエンジンを下ろしてリヤクランクまで手を入れるか。
その時は、オイルパンも怪しいので、一緒にやってしまう。
時間をかけながらじっくりオイル漏れを治すのであれば、この場合は最初にオイルパンのみをシーリングしてみる。
エンジンを洗浄して、半年後の点検でもう一度様子を見ると。そういう段階を踏んでいきます。
僕が整備士になってしばらくしてジムニーのオイル漏れを治したいという依頼がありました。
ジムニーもエンジンとミッションの繋ぎ目からオイルが漏れてきているように見えました。
自分の中ではオイルパンなのか、リヤクランクのシールなのか判断が難しかったんです。
その当時、先輩はリヤクランクだ!といっていたので、作業指示に従ってミッションをおろしてみたんです。
するとこの状態です。
リヤクランクは全く漏れてなかった。
当然おろしたついでにオイルシールは交換しましたけど。
結局はオイルパンのシーリングが原因でした。
このように、漏れどころがピンポイントでわからない場合、簡単にできる方から試して様子をみるという方法もありだと思います。
お客さんからリヤクランクのシールを交換してくれ!と言われれば、それはその工賃はもらえますけど。
不確定要素の作業でリヤクランクオイルシールを確認して、それが外れた場合、その作業自体が微妙になってしまいますよね。
3G83というエンジンで、オイル漏れがどうしても止まらず、車検の時にオイルポンプのシールやクランク・カムのシールを換えました。
その翌年の法定点検で、オイルポンプから再び漏れていたので、またオイルシールを交換しました。
で、次の車検で、またオイルポンプから漏れてきたので、オイルポンプ自体を交換しました。そしてようやく治ったというケースもありました。
当然、再修理の時は工賃はもらわないでやりました。オイルシールを交換すれば7割くらいは治りますけど、シャフトが削れている場合は、シャフト自体を変えないと治らないです。
オイル漏れって、なかなか難しいです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。