整備をやっていると、
「ええっ?まじっすか!?」
と、叫びたくなる瞬間がたまにあります。この手のケースは予測不能で、しかもリカバリーが大変なものがあるんです。
そのひとつにオイルレベルゲージの折損があります。
エンジンの点検をするときに、必ずと言っていいほど脱着するのがオイルレベルゲージです。エンジンの調子を見るにもオイルの状態と量を確認しないといけません。
そんなオイルレベルゲージが折れてしまうことがあるんです。ごくまれに。
僕はこれまで1回だけレベルゲージの折れに遭遇したことがあります。この場合は正確にいうと、ゲージのガイド部分です。
どういうことかというと、確か車はVWのゴルフ。ゴルフ2か3だと思いましたが、当時のゴルフって、レベルゲージのガイド入り口が樹脂製でした。
何気にオイルレベルを確認しようとゲージを抜いたら、ガイド入り口の筒部分が折れてしまいました。
オイルレベルゲージに損傷はなくて、ガイドの筒を交換して事なきを得ました。この時はこんなこともあるんだなあと思っていたんです。
レベルゲージって、よく形を見てみると取っ手がプラスチックで根元が金属のもの。全てが樹脂製のものに分かれています。
折れやすいのはどちらかというと、取っ手がプラスチックで根元が金属タイプかなって。
何故なら、一体構造ではないためどうしても金属とプラスチックのつなぎ目が弱い。ここが折れるパターンが多いです。
もしオイルレベルゲージが折れちゃったらどうすればいいか?
手で何とか引っこ抜ければ、ゲージ自体を交換すればそれで終わりです。ですが不幸なことに、エンジン内部に刺さったまま抜けなくなったらどうするのか?
昔の車のように、オイルレベルゲージがエンジンに直接刺さっていないタイプなら、抜くのはさほど難しくありません。
この手のタイプはレベルゲージのガイドの筒があり、エンジンに刺さっています。この部分を分離してあげれば抜くことができます。
問題なのは、エンジンに直接刺さっているレベルゲージ。今はこのタイプが多いです。
内部で残ってしまい、抜けないとなると方法は2つしかありません。
ヘッドカバーを開けるか、オイルパンを開けるかです。
最終的にはヘッドカバーを開けるかオイルパンを開けるかしか方法がなくなってきます。
最初に試したいのはヘッドカバーの方からですね。
ただ、マニホールドが上部に通ってる場合など、ヘッドカバーを開くのが困難な車もあります。
この場合はオイルパンからアクセスしたほうがいいかもしれません。
オイルレベルゲージは最終的にオイルパンの底に溜まっているオイル量を計測するものです。
オイルパンをはがせば先端が見えるはず。あとはオイルパン側から押して上部へ引っこ抜くのがいいと思います。
いずれにしろオイルパンをはがすという事は、液体ガスケットの乾燥時間などを踏まえると、すぐに修理してお返しということは難しくなります。
僕も自分の車のものは交換をしたことがありませんが、ごくまれにこういう事が起きるので、オイルレベルゲージも10年、15年位経過した車は交換したほうがいいかもしれませんね。
そんなに高い物でもないので。
抜けなくなった時のリカバリーのほうが大変です。
オイル交換時などで、何となく手ごたえが怪しいものも交換したほうがいいでしょう。
まさかのオイルレベルゲージ折れ。たまにあるんです。遭遇すると焦ります。
僕がやってるYouTubeチャンネルでは、オイル交換にまつわることもたくさん実験しているのでよかったらチャンネル登録おねがいします。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。