作業指示書を見ていると、きちんとやっている整備士とそうでない整備士がいる事がたまにわかります。
特に異動してきたり、新卒で入ってきた整備士など入れ替わり激しいので新年度が始まると統一させるまでが大変です。
具体的にどういうところでわかるのかというと、使ったオイルの量など。オイルの量って、うちの会社の場合作業した整備士が数量を書き込むようになっています。
それがバラバラ。ちゃんと規定量を書いてくる整備士もいれば、目分量の整備士もいます。そうかと思えば絶対こんな量はいらないだろうっていう量を書いてくる整備士もいます。
僕はお客さんへの請求書を作る業務もしているので、すべて指定量で統一します。
今回はそんなオイルの話。
オイルって、少ないとエンジンの潤滑が間に合わなくなり、焼き付いたりダメージを及ぼしたりします。
それはなんとなくイメージでわかりますよね。オイルで各摺動部などを潤滑しています。足りなければ金属同士が擦れあって、焼き付いてしまう。
ではオイルが多すぎるとどうなるのか?
一般的に言われているのが、多すぎるオイルをクランクシャフトがかき混ぜて、フリクションが増える。抵抗が増える。燃費の悪化。
そして、ブローバイガスが増えるなどなど。
今回紹介するのは、オイルを2倍入れてしまった整備士の失敗談です。
写真はイメージですが、僕が実際にこの目で見た現場です。
前の会社で勤めていた頃、同僚の整備士がプレオの車検をしていました。
一通りの作業が終わって、完成検査の段階に入ります。検査を終えた検査員が、工場へプレオを戻します。
見てみたらオイルが漏れまくっているんです。
おいおい、どういう整備をしたんだこの人はと。じーっと眺めていました。もうエンジン周りがオイルまみれで、フィラーキャップでも閉め忘れたのか?
というくらいの漏れっぷりです。
指摘を受けた整備士は、それらオイル漏れを綺麗に洗浄して、問題点を探しましたが、特になさそう。
しかし、リフトアップしてエンジンをかけているプレオですが、オイルがやはり漏れてくる。
結果どういうことだったのか?
実はこのプレオ、オイル交換のオーダーがあったんですが、同僚の整備士はオイルを抜かないで、新油を規定量入れてしまったのです。
つまり、エンジン内には、オイルを抜いてないため規定量の2倍のオイルが入っていたと。
オイルが2倍も入れられてしまったエンジンはどうなるのかというと、少し走ったりアクセルをふかしたら内圧が高まって、エアクリーナー側へオイルが吹き返してくるのです。
エアクリーナーケースはオイルでギトギト。
エアクリーナーもオイルでギトギト。
オイルの度を超えた入れすぎは、尋常でない被害をこうむってくれました。
結果この整備士はほどなく会社をやめてしまいましたけど、他にもいろいろとやらかしてくれています。
オイルは入れすぎてはいけません。ちゃんと規定量を守ってください。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。