話題にこと尽きないメンテナンスといえばオイル交換。
エンジンオイルの交換、いつもどのくらいの金額でやっていますか?
愛車のエンジンオイル交換、DIYで自分でやっている人もいればお店でやってもらう人もいます。今回はお店でやっている場合で話をすすめていきます。
お店でオイル交換をしてる人って、どのくらいの金額で作業してもらっていますか?
うちの整備工場だと、オイル交換は1リットルあたり1000円で販売しています。軽自動車だと、2.5リットル程度。2500円とドレンパッキン代金。ここに消費税。大体3000円前後というところ。
交換工賃はとっていません。使っているオイルは鉱物油でSNグレードの5W−30という普通の粘度です。
お店によってはオイル交換を1000円でやっているところもあると思います。そうかと思えば工賃もとって軽自動車でも5000円くらいかかるところもあるでしょう。
一体オイル交換ってどのくらいの金額が妥当なのか?これを考えてみたいと思います。
ここからはぶっちゃけトークになります。原価からオイル交換の妥当な金額はどのくらいなのか?というのを計算してみます。
まずオイル交換を安くするためには大量のオイルを安く仕入れる必要があります。ATFやCVTとは違って、グレードと粘度さえあっていればどこのメーカーの車が入ってきてもほとんどが対応できる。
それがエンジンオイルのいいところ。
うちの会社もオイルはドラム缶で仕入れています。ドラム缶は200リットルで、1リットルあたりの単価が220円程度かかっています。
ネットで格安ドラム缶オイルを検索しても1リットルあたりの単価は200円程度が最安値ですね。
1リットルあたりの単価は200円前後というのが原価です。
2.5リットル使うとすると単価220円なら原価は550円になります。
ドレンボルトのパッキンも1枚50円程度するので600円。
オイル交換をした後の廃油もきちんとした、マニフェストを元に廃油業者へ引き取りに来てもらわないといけません。そういった処理代金を考えると1台あたりの単価が800円近くになります。
これがほぼ原価といっていいでしょう。あとは整備士の手間賃だけになります。
ではオイル交換は一体どのくらいが妥当なのか?
うちの工場でも車検を早期入庫してくれたり、キャンペーンの時はオイルを無料にしたり1台あたり1000円で作業をすることもあります。
一般整備でオイル交換をするとしたら手間を考えても1台あたり3000円近く欲しいというのが正直なところになります。リッターあたり1000円という設定でも安いかな。
本来ならエンジンオイルの交換に作業工賃というモノが発生します。一応日整連の指数表にも載っているんですが、独自の工賃を打ち出しているお店がほとんどですね。
工賃をとるお店もあればないお店もある。
オイル交換をする時に4柱リフトがあいていれば、リフトアップは容易でオイル交換の作業もスムーズです。ただ4柱リフトがあいてないと2柱リフトで持ち上げるので、するとリフトアップが結構手間。
こういう手間を踏まえて考えると軽自動車は2500円〜3000円程度というのが妥当な金額かな。
普通車でもオイル量が3リットル弱であれば4000円程度。オイル量が5リットルとか入ってくると5000円〜6000円ほどかな。
中にはアンダーカバーを外さないとオイル交換ができない車もあります。こういう車はやはり工賃が欲しくなる。
車屋さん的オイル交換の妥当金額は
軽自動車・・・2500円〜3500円
小型車・・・3500円〜5000円
普通車・・・4000円〜6000円
このくらいですかね。ちょっと特殊な車を除きますが、車屋さん原価的に考えるとこのぐらいは欲しいなぁというオイル交換の価格でした。
オイル交換とその他に付加作業をしてもらえる場合は別ですけどね。単純にオイル交換のみをオーダーされた場合を考えています。
1000円でオイル交換をしてくれるお店があったら、迷わずそこに行ってください!とお伝えしておきます!
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。