先日ですが、事故車両を引き上げてきました。
車体の下部を損傷していて、かなりオイルが漏れていました。この時点で、エンジンをかけることはNGだと判断して、ワイヤーでキャリアカーに載せました。
下廻りを確認したら、この状態。
ラジエターコアサポートのロア部分がぶつかって押されて、オイルフィルターに接触していました。
この状態って、エンジンにとってかなり危険な状態です。
このエンジンは運のいいことに、オイルパンもシリンダーブロックも無事でした。
しかし、オイルフィルターがご覧の通りです。
よく見ると相当なオイルがふきだしているのが分かります。何故ここまでオイルがふきだしているのか?
理由は油圧がかかっている部分だからです。
エンジンの中で、油圧がかかる部位が損傷すると、エンジンをかけた瞬間に一気に圧力がかかってオイルが噴出する。
それがオイルフィルターです。
最近の車だとメンテナンス性を考えてオイルフィルターを下につけているエンジンがおおいです。運悪くフィルターをぶつけて、エンジンをかけていると気が付かない間にオイルがあっという間に抜ける。
そして異音がでて焼き付いてしまう。
よくオイルフィルターのパッキンからオイル漏れをしてる車もありますよね?あれはパッキンがうまく馴染んでなかったり、かじってたり、古いパッキンのゴミがついていたりしています。
ただ勢いよくオイルが噴きださない理由は、一応パッキンがギリギリ機能しているということ。
フィルター本体に穴が開くと一気にオイルがでます。フィルターをぶつける云々もそうですが、雪国だとフィルターが錆て穴が開くこともあります。
たかがフィルターですが、とても重要なのです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。