自動車整備士には3級、2級、1級という資格があります。世の中の大半にいる整備士は2級整備士です。
10年ちょっと前まで1級整備士という資格がなかったので、一番多いのが2級整備士ですね。今では、学校で1級整備士まで資格を取得できるようになりました。少しずつ増えてきています。
僕もそんな1級整備士の資格を取得しようかなと思った時があり、手元に必要なテキストを全部買いました。1級整備士の教科書って、知識が幅広く得られるので楽しく読んだりできるんです。
その中で気になった文章がタイトルにあるように
オイルと一緒にオイルフィルターを交換しないと新油の性能が10%弱低下するという旨が書いてあったんです。文脈通りじゃないんですが、そのように読み取れるんです。
オイルフィルターって、オイル交換2回に1回交換を推奨されている部品。人間で言うところの腎臓に当たるもの。血液から老廃物を濾過しています。
車にとってオイルは血液なのでまさにオイルフィルターは腎臓です。
これがオイルフィルターを継続して使うと新油として入れたオイルが10%弱性能が劣化する。
オイル交換とオイルフィルターの同時交換。例えばオイル交換だけだと4リットルしか使わない車。フィルターを同時交換すると0、2リットル程度オイルの量が増えます。
つまりオイルフィルターにはディーゼルの巨大なタイプ以外なら0、2リットル程度のオイルが入ってる。これが新油に混ざると性能が10%劣化からスタートする。
10%劣化スタートって、よく考えればあまりよろしくないですよね。オイルラインに0、2リットルの古いオイルが残っていたら1割劣化の状態ということと同じ解釈ができてしまいます。
車によっては、オイル交換って上抜きをする車の方がよく抜ける場合もあります。逆にドレンボルトから排出する方がよく抜ける車もあります。
それぞれどちらの方がよく抜けるのかを確認するのは簡単。上抜きでオイルを全て引っこ抜いてからドレンボルトを外してみればいい。
もしドレンボルトから廃油がまだ出てくるようでしたら、下抜きの方がよく抜けるということです。
逆にドレンボルトを外しても一滴もオイルが出てこなければ、上抜きのほうが向いている。考え方を変えると、上抜き向きのエンジンに対してドレンボルトでオイルを排出すると、オイルが内部に残り気味になるのでフィルターを交換したとしても10%劣化からスタートと同じことになってきます。
10%の劣化スタートっていうとことは、走行距離にも当てはめることができますよね。例えば5000kmで交換スパンを指定している場合なら、4500kmで交換するのが理想になってくる。
エンジンの中に残っている廃油一つで随分と変わってくるんだなってびっくりしました。
それでも普段使いなら、オイルフィルターの交換は2回に1回で十分かなと。相当気に入っている車なら毎回同時交換をおすすめですね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。