エンジン

O2センサー故障の意外な原因の一つはオイルの入れすぎ?種類別O2センサ故障の原因と対処法

エンジンチェックランプが点灯した!ダイアグノーシスで故障コードを読んでみると、故障ナンバー1の原因といえばO2センサーです。
O2センサーは触媒が一番効率よく仕事ができるように空燃比を監視しているセンサーです。
このO2センサーのトラブルって言うのが最近の電子制御エンジンのトラブルで結構多いもの。

O2センサーは一体なんでチェックランプを点灯させるのか!?
という議題でいってみましょう。

いわゆるO2センサーが点灯する原因。

O2センサー系統でチェックランプが点灯するのは大きく分けて3つ考えられます。順を追って見てみましょう。

O2センサヒーター系回路

O2センサの故障の1つ。ヒーター系回路系統というものがあります。

昔出始めのO2センサにとても多かった故障コードです。O2センサというセンサはきちんと働き出すまでにはある程度の温度が必要です。エンジン始動時なんかは寒いので、O2センサの立ち上がりが遅くなる。これを防ぐためにヒーターを内蔵している。

O2センサの内部画像です。

このO2センサを温めるヒーターの回路が断線してしまった。これが初期のO2センサトラブルで多かったです。センサを働かせるためのヒーター回路が切れちゃったから交換してください。こういった故障コードです。

O2センサを交換する必要があります。初見ですが、この当時のセンサは立て続けに壊れたので製品不良が多かったんじゃないかなって思ってます。最近このヒーター系回路はほとんど見かけなくなりました。

O2センサ系統

続いてがO2センサ系回路故障というコード。

こちらも突き詰めていくとセンサ本体が故障していることがほとんどです。O2センサの診断方法というのはOBD2の診断器を車両に接続します。

エンジン回転をあげたり下げたりして、O2センサの電圧がきちんと変動しているか?フィードバック制御が働いているか?などをモニターしていきます。

センサ本体が故障しているのであれば、O2センサのデータに異常が見つかりますのでやはり交換となります。

O2センサ応答

O2センサ応答という故障コードです。この故障コードは僕が一番忌み嫌うコードでもあります。

このO2センサ応答という故障コードは、現在故障として表面化してくるまである程度の時間がかかる。そして、一度故障コードをリセットしてしまえば再びチェックランプを点灯するわけでもないのです。

いわゆる過去故障コードを総合的に検知、1トリップ・2トリップと回数を重ねた上で条件に何回か合致した。そんな時に点灯することが多いです。

1トリップ・2トリップというのは簡単に説明するとエンジンを一度かけてから止めるまで。つまり1回の走行をモニターしています。1回の走行中にセンサを点灯させる条件が1回入力してきた。ただこの段階ではチェックランプがつかない。

買い物を終えて再びエンジンを再始動!2トリップ目に同じ条件が入力されたら初めてエンジンチェックランプを点灯させるということです。このあたりの条件はメーカーによって違います。

このP0133という故障コードは、O2センサを2つ使ってる場合に多いです。排気の出口に1つ。そして触媒の後ろに1つ。合計2個使ってる車。

複数のO2センサを使ってる場合、入り口と出口でデータを比較しています。よくあるパターンなのが、入り口のO2センサには純正。出口のO2センサには社外品といった交換をすると、たまに相性が悪くてこの故障コードを発生させることもあります。再学習をさせると治る場合もありますが、結構微妙な条件でエンジンチェックランプを点灯させてしまう。

O2センサ応答という故障コードで最終的に何をして修理を完了したかというと、やはりO2センサのほんのすこーしだけの誤差発生。このためセンサ交換。

最悪の場合ECUを交換した車もあります。フローチャートで追っていくと、コンピュータも交換の範疇に入ってくる恐ろしい故障コードです。

このコードが入力されたお客さんがいたら、すぐに結論づけないで僕はある程度の期間をとって診断をして経過を観察していきます。フローチャートで追っていって、センサ単体試験をした時に誤差が認められたら純正のセンサ交換を推奨していますが、その先にまだ何かしらの故障を潜めているかもしれないと説明の上で交換に踏み切ります。

O2センサを故障に導いてしまう原因

O2センサ本来の働きというのは、排気ガスをモニターするもの。

電子制御のエンジンで、排気ガスを測定するとCOもHCもほとんど出ません。ですがたまーにこういうぶっちぎりな排気ガスを排出してくれる車も検査で遭遇します。

単純にプラグを変えれば治る場合もあれば、O2センサが故障しているケースもあります。

燃料がリッチであるか、リーンであるか?理論空燃比に近づけられなくてO2が異常を感じて点灯すると。

O2センサーも大体のものが使い捨て。外車などではO2センサは4万キロ交換でといった注意書きをしている車もあります。

では一体何故O2センサーが点灯するのか?O2センサーの故障でとりわけ多いと感じるトラブルを紹介。

これは整備振興会でも注意しろって言われたトラブルです。

それは空燃比が薄くなってしまうもの。つまりリーン状態です。

なぜ燃料が薄くなってしまうか?

その原因を考えれば、おのずと答えにはたどり着きます。

燃料が薄くなってしまうということは一番怪しいのは燃料です。

燃料が薄くなるので燃料系以外のトラブルって考えるとエアクリーナーを外して走ってるのか?それかエアフロがおかしいのか?くらいしかパッと思いつきません。

燃料系をよぉく調べていくことが一つのポイント。

まずは燃圧を測る

きちんとした燃圧が確保されているか?
されていないとしたら、フィルターは詰まっていないか?ラインはどうだ?プレッシャーレギュレーターは?

全てが正常なら燃料を噴射するインジェクターは?


インジェクター


インジェクターの穴

そうです。なかなか考えられないことだと思うけどインジェクターが詰まっちゃうってケースがあるんです。
今のエンジンのインジェクターって、マルチホールインジェクターって言って小さい穴がたくさん開いている。その穴が小さいから、ゴミなどですぐに詰まっちゃうんですよ。

だから燃料がリーン(薄くなる)

インジェクターが詰まる原因は当然、

古い燃料
悪い燃料
ゴミなどの混入
その他

まぁ半分以上は燃料がいけない。

燃料系メンテナンスにおすすめなのはフューエルワン!

腐ったガソリンって言うのはすごくねばねばします。
水あめ状になっちゃいます。燃料ラインがつまってエンジンがかからなくなることもしばしば。

そしてもうひとつ、インジェクターを詰まらせる原因として

ブローバイガスの混入

これが大きな問題になります。
まぁかすかすなエンジンなら、ブローバイも吹きまくっちゃいますが、通常の新車のエンジン

でもありがちな人的トラブル

それは

エンジンオイルの入れすぎ

エンジンオイルってFとLの間にあればいいもの。

それが結構な確立で、オイルを入れすぎる人が多いんです。業界の人間でさえも、ガソリンスタンドの店員も。

そうするとオイルの量が多くて、クランクシャフトがオイルをかきあげ、ケース内の内圧が高まってブローバイガスがどんどんとインテークへ戻される。

でもって、それがインジェクターのマルチホールを詰まらせる原因になる。

すごく人的な問題です。

エンジンオイルを入れすぎたがために、O2センサーが点灯する。ただこれはセンサーが壊れている訳ではなくて、きちんとセンサが働いて運転手に知らせてくれてるのです。

笑えないトラブルです。

振興会の先生も言っていましたが、オイルの入れすぎって言うのは本当に良くない。

オイルの量を増やして油温を下げたいのなら大容量のオイルパンに変更するべきです。

ノーマル状態でのオイル過多はトラブルの原因になります。

意外なトラブルでO2センサーは点灯してしまいます。

添加剤を入れて、インジェクターを清掃するのもお手軽なメンテナンスです。

もし、ガソリンスタンドやカーショップやディーラーなどで
オイル交換をしてもらったら、その後自分でレベルゲージくらい確認しておいたほうがいいよ。

中には少なすぎるところもあるし、多すぎるところもあります。

基本には忠実に整備しないとだめなんです。

O2センサーが壊れたら、原因を追究してからセンサーを換えること。

以上O2センサー点灯の原因についてでした。

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