いよいよ5月も終わりに近づいています。毎年この時期になると車検整備を行っている整備工場のフロントや事務処理担当者、自動車検査員がピリピリしてきます。
毎年4月末から5月にかけて、県や市町村から自動車税の納付書が届きます。初めて車検を受ける人は多分知らないかも知れませんが、自動車税と車検は密接な関係にあるのです。
車検と自動車税の納税にどのような関係があるのか?
単刀直入にいうと、自動車税を納税していないと車検の検査が終わって登録の段階で陸事にはねられてしまいます。
せっかく車検整備をして検査に合格できたとしても、納税が確認取れないと新しい車検証を発行してもらえない。つまり車検を継続できないという事態に陥ります。
車検の流れを簡単に説明すると
整備→検査→登録
このようになります。整備と検査が終わって、いざ継続で新しい車検証を発行してもらうために陸事に行きます。この時必要な書類の一つに納税証明書があります。
自動車税を納付すると、金融機関などの収納印を押してもらえます。この収納印が付いた納税証明書の右側を車検の検査後、登録時にもっていかないといけないのです。
これが自動車税と車検の関係です。
5月から6月に切り替わる際、車屋さんが気を付けないといけない事。それは、車検整備を依頼されている車に対して、今年度分の自動車税の納税が済んでいるかどうかということです。
こちらは実際の昨年度分です。真ん中の小さな継続検査用を見ると、
有効期間が平成32年5月31日と記載されています。
つまり、この納税証明書が使えるのは5月31日までということです。
今年の5月の暦は今日28日が木曜日。そして29日が金曜日。30日が土曜日で31日が日曜日です。
これが意味することは何か?現在車検で入庫している車は今週の金曜日である29日までに検査・登録を済まさないと駄目だということ。
もちろん今年度の自動車税を既に納付済みで納税確認が取れたり、納税証明書があれば問題ありません。
5月末に車検で入庫する車に対しては、必ず今年度の納税をしているかどうかを確認取らないと駄目なんです。
今入庫している車も何台かありますが、残念なことに昨年までの納税確認しかとれていない車が入っています。部品の入庫具合では29日登録に間に合わなくなるかもしれない。
そうなるとせっかく整備が終わっても一旦保留しないと駄目になります。
自動車税でさらにややこしいのが、軽自動車は市税にあたります。小型車以上は県税です。納税の証明書をなくしてしまった場合、手続きがまた異なってきます。
まず軽自動車。こちらは市役所管轄の支所で再発行手続きをしないといけません。基本的に代理人でも業者でも再発行は可能です。料金は無料です。
しかし、納税状況を第三者に知られないようにロックしている人がいます。こういう人は本人がいかないと納税証明書の再発行はできません。
小型車以上のいわゆる普通車は県の税務課に電話すると、納税の確認が取れるようになっています。こちらは陸事と連動しているので、納税がされていれば証明書がなくても大丈夫です。
軽自動車のみ必ず納税証明書を登録時に持参しないといけないということです。
僕もそうなんですが、自動車税を口座からの自動振替にしている場合。自動振替の場合、納税確認が取れるまでタイムラグが発生するので注意が必要です。
例えば市町村で違うかも知れませんが、5月末に自動引き落としがかかったとして、それらの証明が取れるのに数日かかるのです。
その間は普通に納税証明書が手に入りません。市役所に行って車検証のコピーなどで直に調べてもらい手書きの証明書を発行してもらう事もできます。
この場合、引き落としがかかった通帳を印字して持っていくとスムーズに発行してもらえます。
これ、今年の僕に届いた納税通知です。
なんだよー偉そうなこと言ってる割にはまだ納付してないじゃん(笑)
いえいえ、これすでに納付済みです。PayPayで払いました。これも市町村や県によって違うかもしれませんが、僕が住んでいる長野では小型車の自動車税はPayPayで支払いが可能でした。
普通に納付するよりは、PayPayをチャージすることによってポイントがたまったりとメリットがあります。
今年は車検ではないので、納税証明書は気に留めていませんが、PayPayで支払った場合も納税確認が取れるまでには若干のタイムラグが発生すると思われます。
最後に自動車税と車検をまとめてみます。
・車検の登録時に納税証明書が必要
・納税証明書の有効期間が今年は29日金曜日登録がラスト
・29日までに登録ができない車両は、今年度の自動車税を納付して確認取れないと車検の継続ができない
・来週6月から車検する人は納税を済ませておく事!
・口座振替は確認が取れるまでに若干の日数やタイムラグが発生する
以上を踏まえて6月登録の人は5月中に車検整備と登録を済ませておくのがベスト!一番気を付けないといけないのは6月初旬で車検切れの人で、5月中に車検をしていない人です。
いつもよりも納税の確認で日数が余計にかかる可能性も出てきます。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。