自動車整備士をやっていると、たまにガソリンスタンドからの整備依頼っていうものも受けることがあります。ガソリンスタンドから整備を依頼されるものといえば
「燃料の入れ間違い・誤給油」
これが圧倒的です。
そもそもなぜ誤給油が発生するのか?僕も自動車整備士になる前は、ガソリンスタンドでアルバイトをしていたスタンドマンでした。まだ不慣れだった頃、僕自身誤給油をしてしまったことがあります。それは当時カローラワゴンの商用車だったと思うんですが、お客さんがガソリンを入れてくれと言ってきたんです。そのとき僕はまだガソリンスタンドの業務に慣れていなかったため、言われた通りにガソリンを給油しました。そうしたら、その車のエンジンはディーゼルエンジンだったというオチ。当時のアルバイト先の上司が途中で気づいてエンジン始動前に燃料を入れ替えてくれたため大事には至りませんでした。
では、なんで誤給油が発生するのかを考えてみましょう。それは、この車はこの燃料だろうというイメージが強いと言うのが理由としてあげられると思います。免許取り立ての人が間違って認識していることは、軽自動車には軽油(ディーゼル)を入れろということ、軽という言葉に掛け合わせているのが間違えやすい原因ですね。軽自動車に今のところディーゼルエンジンはありません。現段階ではすべてガソリンエンジンが積まれています。
車のイメージと燃料というと、ベンツにディーゼルがあるなんていうことは、当時の僕には衝撃的でした。ベンツなんかハイオクに決まってるだろ。というイメージがあるんでしょうね。これら思い込みというものは誤給油につながりかねます。
誤給油を防ぐには多少の慣れが必要です。
1、まず燃料の給油キャップに燃料の種類などが記載されていないかをよく確認すること。
2、エンジンの音をよく聞いてみること。ディーゼルエンジンとガソリンエンジンは明らかに音がちがいます。
3、燃料のにおいをかいで覚えること。これもガソリンとディーゼルでは匂いは違います。
4、車検証の燃料の欄を見てみるということ。これはまさに間違えない最強の方法です。車検証には使用燃料が記載されているんです。
ガソリンスタンドでアルバイトを始めるという人であれば、おそらくこのような教育を受けて慣れてくるでしょう。ですが、一般ユーザーで、セルフ型のガソリンスタンドで燃料を入れるときは注意が必要です。特に、レンタカーを借りている時や車を買い替えた時。いつもと同じ通りの燃料と思い込んでいたら、実は違うエンジンだったなんてこともあり得る話です。
燃料の入れ間違いはエンジンに深刻なダメージを与えることがありますので注意が必要なんです。
きちんと決まった燃料を入れるようにしましょうね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
いまだに軽自動車に軽油を入れるのがいますからね・・・
ガソリン車に軽油を入れてもエンスト位ですけど、
ジーゼル車にガソリンが入ると噴射ポンプのプランジャーに
スカッフィング傷が出来てポンプ交換する事になるぞ!
と講師に言われたのを思い出しました。
今のクリーンディーゼルにガソリンをいれちゃうと、高圧インジェクターもやばいみたいです。