うちの会社ではいろんなリース会社の整備を請け負っています。
どのリース会社でも、高確率であるのがハイエース。そのほとんどがディーゼルをチョイスされています。
ここから先は僕の考え方というか、経験になりますが、福祉業界って車いすの利用者さんをそのまま乗せる為に、ハイエースのウェルキャブをリース契約しています。
このハイエース、ことごとく壊れていきます。
ウェルキャブのハイエース、いわゆる車いすを搭載するためのリフト車です。
長野は雪国なので、4WDじゃないと話になりません。ハイエースが2WDになると、後輪駆動になるため、雪では全く使えない。
その為、4WDの福祉ハイエースが多い。
標準ボディだと4WDのラインナップがディーゼルしかないようで、利用業者の多くがディーゼルの4WDを使ってます。
走行が10万キロを超えたあたりから、いろいろと壊れてくれるんです。
まずはインジェクター。エンジンが吹け上がらなくなり、インジェクターなどコモンレール関連の修理が発生する。
そして、DPRの詰まりで交換。
強力な触媒が詰まって、チェックランプを点灯させてしまう。
このどちらかが高確率で壊れます。両方共修理代は30万~40万規模に上ります。
両方壊れる事もあります。
なんでこんなに壊れるのかっていうと、やはり使い方ですね。
ハイエースのディーゼルってどちらかというと、長い間エンジンをかけて長距離を移動するのに向いています。
まあこれはキャラバンにも共通してますけど。
福祉車両になると、利用者さんのお宅へ行って車いすごと乗せて、病院やらデイサービスへ送迎するわけです。
一回当たりの航続距離が短いし、いわゆるちょい乗りが増える。
しょうがいないですよね。この辺りは長距離タクシーとは違います。
僕もハイエースのディーゼルを10台位請け負っていますけど、ことごとく壊れますね。あと電動のサイドステップも渋くなって動かなくなったりして。
もし、車いすのウェルキャブ使用を買おうと思ったら、僕はガソリン車をプッシュしておきたいです。
もちろんディーゼルの方がトルクは太いし、燃料コストも安いです。しかし、10万キロを超えたあたりから40万近い修理がガシガシと発生したら、それらも一気に吹っ飛びます。
クリーンディーゼルは長距離走ってなんぼだと思います。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。