MHO ENGINEERING

最近よく思うんですが、クーラントを交換されていない車両が多いということ。
特に、格安車検が世に出現してきてから、クーラントを交換するという概念が崩されつつあるのです。
エンジンオイルの交換としては、かなりの人が
「車にはオイル交換が必要」
という考えが浸透しています。しかし、クーラントに限って言えば、車の冷却水を交換する
という考え方は一般ユーザーにはあまり浸透されていないのが現状だと思います。
ガソリンスタンドなどでも主力の商品はエンジンオイルの交換。ユーザーとの接点が非常に大きい
ガソリンスタンドですらあまりクーラントの交換は実地されていところが多い。
これは何故か？
クーラントの交換は、交換作業を誤ってしまうとエア抜き不十分などにより、ヒーターが効かなくなったり、
はたまたやはりエア抜きが不十分でオーバーヒートを引き起こす可能性もあるわけです。
これらの理由から作業自体を敬遠しているサービスだと言える訳ですね。

しかし、クーラントをぜんぜん交換しないがために、中が錆びてオーバーヒートを引き起こしたという
事例をボクは経験しました。水温計がすぐにあがってしまい、こりゃウォーターポンプが回っていないか
はたまたラジエターが詰まっているなと容易に想像が出来て、クーラントを抜いたら茶色。
なんどもラジエターを洗浄してようやくアイドリング時の冷却ファンの作動で水温が落ち着いた。
クーラントを交換しないと起こる弊害は、このようにオーバーヒートを引き起こすということ。
それとタイミングベルトを駆動しているエンジンに至っては、タイミングベルトの寿命を落とすという
こともあげられてきます。クーラントは２年に一度は交換となっています。
スーパークーラントは別ですが、普通のロングライフクーラントの防錆効果は２年くらいだそうで、
車検ごとに交換をしたほうがいいと。しかし、車検時にクーラントの交換を行うといっても、
ラジエターから抜いて入れるという工場も多いわけですね。こうするとエンジンのシリンダーブロックには
古いクーラントが残っている。つまり全量交換がなされているわけでないわけです。
なので、クーラントはラジエターから抜いて入れるのなら、毎年交換が理想的だなと思います。
たまにウォーターポンプからエンジン側のドレンがついている車があります。これならかなりの量を交換ができる。
しかし殆どの車はラジエターのドレンを使うので、クーラントは毎年交換したほうがグッドコンディションに
間違いないのであります。