真夏のオーバーヒートの原因としてあげられるのはベルト切れです。昔ファンベルトと呼ばれていて、ラジエターファンを回していましたが、現在の車はオルタネーターやエアコンコンプレッサ、パワステポンプ、ウォーターポンプなどを駆動しています。
この中で切れたらオーバーヒートしてしまうのがウォーターポンプを駆動しているベルト。今主流のサーペインタインベルトならば、1本のベルトで全て駆動しています。
なのでウォーターポンプを駆動しているベルトやサーペインタイン方式のベルトが切れてしまうとオーバーヒートになってしまいます。
それを防ぐには何は無くとも早めのベルト交換です。
我が家のシエンタも中古車で購入してから一度もベルトは交換されていません。車の整備歴をみても、新車当時から一度もベルトは換えられていない。
およそ14年と4万キロほど使い込まれてる状態です。
さすがに最近はベルトの背面が茶色っぽくなってきた。そして亀裂も若干ですが入ってきたので部品だけは先に買っておきました。
買ったのはこちら。BANDOのファンベルトです。
うちのシエンタはパワステは電動です。なのでベルトで駆動しているのは、オルタネーターとエアコンコンプレッサー。それとウォーターポンプになります。
いずれにしろ切れたら走行不能になってしまう。
早速交換に入ります。
シエンタのベルト交換は、オルタネーターを移動させてベルトの張りを調節します。アジャスターのボルトはついていないので、タイヤレバーなどでオルタネーターを移動させる方法。
オルタネーターの下部分に14mmのネジ。
上には12mmのネジです。両方緩めるとオルタネーターが左右にスライドして動きます。
まずは下のネジを緩めます。14mm。これがかなり固い。ネジを舐めないように。ラチェットで緩めようとすると、ギヤを壊しますので注意。
続いて上の12mm。これは簡単です。
オルタネーターを左へスライドさせて古いベルトを取り外します。
外したベルト。思った以上に劣化していました。いつ切れてもおかしくないような状態ですね。
新品と比較するとよくわかります。
続いて新品のベルトを取り付けます。ベルトの山がちゃんとプーリーの溝にはまるように確認してください。一コマずれていたりするとベルトがすぐに切れてしまいます。
タイヤレバーでオルタネーターは右側へスライド。レバーをかける位置がちょっと難しい。エンジンマウント部分とオルタネーターの下あたりをテコの原理でつかう。
エンジン本体にレバーをかけると破損する可能性もあるのでやめましょう。
ベルトの張りは、あまり強く張りすぎると各ベアリングを壊しかねないので、注意してください。
新品のベルトって初期伸びを起こすと言われていますが、若干弱めに張ってしばらく走行してから再調整するのが望ましいです。
ベルトをつけて、張りを調整したらエンジンをかけてみます。
しばらくエンジンを回してみて、各プーリーの溝にちゃんとベルトが収まっているか確認してください。
この価格ならもうちょっと頻繁に交換してもいいですね。
シエンタ NCP85 ファンベルト交換でした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。