もうじき夏が終わります。近年は経験をしないような真夏日が訪れたりして、車がオーバーヒートすることだって珍しくなかったです。
電子制御された車は、エンジンの水温を常にモニターしていて、一定の温度に達すると電動ファンが回って水温をさげてオーバーヒートを防いでいます。
きめ細かい制御をしている現代の車でも、冷却が追い付かない時があります。
原因はメンテナンス不良や突拍子のない故障。メンテナンス不良は、冷却水の交換を怠っていたりすると、ラジエターが錆て詰まってしまい冷却が追い付かなくなります。
定期交換部のサーモスタットも交換をしていないがために、固着してオーバーヒートをすることもあります。
予期せぬトラブルとしてはラジエターのパンク、や電動ファンの故障など。
外気温が35度を超える日が続くようになった最近の夏、エンジンには相当な負担がかかっています。
夏が終わりを告げるこの時期に、エンジンオイルの交換をすることをお勧めします。
自動車メーカーが設定しているエンジンオイルの交換時期は、最長で1年または15000kmとなっています。
車に厳しいシビアコンディションでのシチュエーションの場合、交換時期は半分になります。半年または7500km。
つまり、年に2回はオイル交換をすることが推奨されているわけです。
年に2回オイル交換をするのなら、どのタイミングで行うのがベストか?お勧めなのは、夏の終わりである9月頃。そして、その半年後の3月頃。
それぞれに意味があります。
年間を通じて、夏というのはエンジンにとって一番過酷な季節にあたります。
外気温35度以上が珍しくない中、エアコンをかけていることでエンジンの負担は増しています。そして渋滞。
真夏の渋滞こそ車にとって相当過酷な状況下にあります。走行風が当たらない環境で、電動ファンから通り抜ける風だけが頼りでクーリングしています。
昔、後付けの水温計をつけている180SXで試したことがあります。180SXにはオイルクーラーも装着してあり、冷却対策はノーマル以上にしていました。
しかし、当時の外気温であってもエアコンONでアイドリング状態を続けていると、想定以上の水温まであがっていた。
その時代から外気温は5度くらいあがっています。冷却系統をチューニングされた車以外のノーマルカーでも、このように負担がかかっています。
軽自動車はオイルの量が3リットルにも満たない車があります。その3リットルをひたすら循環させて使っているので、オイルにかかってくる負担も相当なものです。
真夏を超えるとオイルが相当劣化しているということ。なので、オイルが劣化している真夏が終わったタイミングで交換するのがお勧めなのです。
9月の夏が終わるころに入れるエンジンオイルは、それ以上外気温があがらなく、下がっていく一方なので柔らかめのオイルを。
真冬での始動性にもオイル粘度はかかわってきます。バッテリーが元気じゃないとエンジンはかかりませんし硬いオイルを入れているとクランキングが重たくてバッテリーに負担がかかります。
もちろん暖機という面でも柔らかいオイルのほうが有利なのは言うまでもありません。
3月のオイル交換はどんどんと外気温が上がっていく時期なので、硬めのオイルを入れる。外気温の変化に応じて可能な範囲で粘度を変えていくのが、有効になります。
ちなみに軽自動車ターボはシビアコンディションが3ヶ月ごとになるので、きちんと守るのであれば、6月と12月にもオイル交換をすることになります。
この場合、6月と12月が最も外気温の変化が変わる時期なので、粘度を調整するのは6月と12月にするのがベストです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。