オイルと名の付くものの中で、交換して一番体感ができるオイルって何だと思いますか?それはミッションオイルです。エンジンオイルよりもミッションオイルを交換したほうが、よほど体感ができます。
以下その理由を書いてみます。
車のミッションはマニュアルかオートマかの違いがあります。
オートマをさらに細かく分けていくと、多段ATとCVT。DCTやAGSなどなど。
マニュアルミッションは昔ながらの、自分でシフトレバーを動かしてギヤチェンジを行うものです。まずはマニュアルミッションからの話です。
マニュアルのミッションにはギヤオイルが使われています。ミッションオイルを交換してその交換前と後でどのように変化するか?
これはものすごくシフトフィーリングに変化がでます。マニュアルミッションオイルを交換した後って、シフトが硬くなります。良いほうに取れば、ダイレクトになる。悪い方に取れば、硬くなりすぎる。
マニュアルミッションオイルは、そのオイルのチョイスで相当シフトフィーリングが変化します。なので、いたずらに番手を上げるのはお勧めできません。
さらに硬くなるからです。
同じ純正オイルに入れ替えたとしても、シフトがダイレクトに硬くなる印象があります。ここに純正の番手よりも硬いオイルを入れると、シフト操作が困難になるほどギヤの入りが悪くなるんです。
詳しく言うと、ギヤの入りが悪いというよりは硬くなるということ。一般の人は勘違いしてしまうくらい入れにくくなる。ミッションにもきちんと暖機って必要だし、寒い日に無理やりシフトチェンジをしてはいけません。
オイルが温まってスムーズになるまではゆっくりと暖めないと駄目なんです。
続いてはAT。
こちらもATFを交換すると、かなり変化が体感できます。具体的にいうと、シフトショックが小さくなるんです。
ひどい車だと、アクセルをあけてキックダウンをすると
「ガコン!」
とものすごいショックと共にシフトが変わる車があります。もちろんシフトアップ時の段付き感もあることでしょう。
定期的にATFを交換している車はこれらのシフトショックがなくて、非常にスムーズです。
あまり交換をしていない車は、ATFの交換を嫌がられることがあります。
でも循環型のATFチェンジャーを使えば、距離を走っている車でも安全に交換が可能です。うちの工場ではトルコン太郎という循環型のチェンジャーを使っていますが、チェンジャー内にフィルターがついていて、そこで汚れやスラッジをキャッチします。
バルブボディに余計なものが入らないようになっているのがポイントです。
ここからは本題になります。使用オイルに純正以外のものをつかうとトラブルを起こす車も中にはあります。CVTなどは純正指定が多いです。
しかし、汎用のフルードを使うことが許されている場合だったり、純正に高グレードのフルードがある車に関しては、いいものを入れてあげるのがポイントです。
エンジンオイルと違って、ミッションオイルはたまにしか交換しないオイルと言えます。
ここは性能の高いオイルを使ってあげることで、交換フィーリングを一層よくしてあげてください。
マニュアルミッションオイルに関してもそうです。100%化学合成油のギヤオイルを入れてあげると一層安心です。
番手はシフトフィーリングに左右するので、変えない方がいいと思います。特にスコスコと柔らかく入っていたシフトの場合、ダイレクトにカチカチするので違和感に感じてしまうかもしれません。
マニュアルミッションオイルは、番手を同じまま高性能ギヤオイルにいれかえてあげることをお勧めします。
僕がやってるYouTubeチャンネルでは、オイル交換にまつわることもたくさん実験しているのでよかったらチャンネル登録おねがいします。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。