ムーヴカスタムです。少し荒れた道を走ると、足回りがガタガタ音するという相談。ちなみに新規車両です。ご家族の車はメンテナンスしていますが、こちらの車は初めて。
テスト走行してみると、確かに路面のギャップを拾ったりすると音がでます。
ひどい時などショックが底つきしてるんじゃないのかなっていうほど。
タイヤが新車のままだったりすると、硬くなってきて音が出やすい傾向にもあります。ですがこの車両はすでにノーマルタイヤを新品に交換済みです。
ブリヂストンのネクストリーというタイヤを履いています。タイヤの鮮度的には問題なし。
車両をリフトアップして、足回りの点検にうつります。記録簿を見て、今までどのような整備を受けてきたかをチェック。まだ新しいし、特に交換を実施された部品等は足回り系ではなさそうです。
アーム類にがたつき等異常な箇所はなし。こうなってくるとショックアブソーバーあたりにも疑惑をもたないといけません。
しかし、アブソーバーを疑うには走行距離が2万キロにすら満たない状況です。
そこで一度試しもらいたいのがこちらです。
ダイハツ ムーヴカスタムのブレーキキャリパーの遊び
結構大きい#足廻り異音#車 ガタガタ音 pic.twitter.com/h0Adg5xwfC— チームMHO (@teammho) 2019年4月30日
アブソーバーを疑う前に、ブレーキを点検してみてください。
ブレーキキャリパーのスライドピンがこのように遊びがかなり大きいのです。手でさするだけで金属音がします。
走行中の振動をキャリパーが拾って室内に響いている可能性が高いです。不思議なことに、同年代のタントはどうか?
同年代のタントはブレーキキャリパーの遊びがほとんどない? pic.twitter.com/U16KZh2YFM
— チームMHO (@teammho) 2019年4月30日
タントはこの通り。
特にキャリパーに遊びがない。どうもこのムーヴカスタムについてるキャリパーに多いかな。異音で悩んでいるお客さん。乗ってる車がムーヴカスタムだったら試してみてください。
キャリパーのスライドピンに少し固めのグリスを塗った状態。
遊びはなくなってます pic.twitter.com/2EwamGJ9Wq— チームMHO (@teammho) 2019年4月30日
ブレーキキャリパーを取り外して、スライドピンを綺麗に清掃。そしてちょっと固めのグリスを塗る。こうすることで意図的に遊びを減らす。
すると、キャリパーからのカタカタ音が止まります。
定期点検や車検できちんとこういった部位にもグリスアップされていれば、多分遊びは修理されていると思います。パッドの残量があり、引きずりもないからという理由で深く分解されてなければ、ガタつきがあるままになってしまいます。
この状態でテスト走行に行くと、高確率で異音が止まってることが多いです。これでもダメならショックアブソーバーなどを疑った方がいい。
ショックアブソーバーに踏み切るとそれなりの費用がかかります。まずはアッパーマウントあたりを交換してみたいところですが、アブソーバーをバラすだけで工賃が相当かかる。
なので、こういった細かいところから異音を潰していくのがいいと思います。
ムーヴカスタムに乗ってる人で足回りからガタガタ音する人は、キャリパーを手でさすってみてください。車が冷えた時じゃないと火傷しますので注意して試してみてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
前に乗っていたミラでも同じようにキャリパーから異音が出てスライドピンをブッシュ付きの対策品に変えてもらったことがあります。
グリスで音が消えても短期間に再発することが多いので、スライドピンの交換も視野にいれるといいかもですよ。
それにしてもまだ出てるんですね。このキャリパーからの異音は。
不思議なのはムーヴばかりなんですよね。タントや同年代のミラなどからは出ませんでした。ムーヴカスタムが一番よく発生するような気がします。