テスラモデルYはリヤをぶつけると廃車コースの修理代が?技術の功罪

今から1年半ほど前、テスラがある一つの技術を立ち上げて賞賛を受けました。

それはアルミダイキャストについてです。このアルミダイキャストは世界最大規模のものになり、それにより製造されるもモデルYはかなりのメリットが出たのです。

車を構成するリヤパネルを世界最大のアルミダイキャストマシーンによって製造し、通常だったら複数のパネルを組み合わせて作る部位を1つのアルミ鋳造として作り上げたのです。

こちらが実際の部位です。

オレンジ色のパネルを超巨大アルミダイキャストマシーンで、1つのアルミ鋳造部品とした為、剛性や軽量化につながったと。

複数のパネルを溶接してつなげると、そこの剛性が下がります。

そして当然重量も増してくる。これらをテスラが改善したわけです。もちろん、製造スピードも上がるし、結果的にコストダウンにもつながる。

確かにこのニュースは僕も覚えていました。やることが規格外でさすがイーロンマスクだなと。

この一見すると凄い技術が、車に搭載されると思わぬ悲劇を生んでしまったという事例です。

モデルYのリヤをぶつけると、廃車コースに・・・

では、ここからが本題です。

テスラのモデルYにはこのアルミダイキャストマシーンで、リヤパネルが組み込まれています。

車は使っていると、思わぬ事故に巻き込まれます。自分がしっかりしていてももらい事故を受ける時だってある。

ここからは中国の話です。モデルYに乗っている人が、リヤ回りをぶつけてしまった。

その板金代が非常に高額になってしまったという。

こちらがその事故でリヤハッチ、リヤバンパーとクオーターパネル、フロアパンも交換か・・・。日本車でいうと30万~かかりそうな損傷だと思います。

が、テスラのモデルYにはここに超巨大アルミダイキャストマシーンで作られている、アルミ鋳造パネルがあるわけです。

肝心の修理費用ですが、中国のSNSを見るとなんと360万オーバーだというのです。

車は28万元(508万)で購入され、修理費は20万元(360万)。

この程度の事故で、廃車に余儀なくされてしまうという恐ろしい側面を持ち合わせていると。

こちらがその部位です。確かにこれが1つの部品で構成されるとなると、修復は困難ですよね。

板金のことを考えると、複数のパネルを組み合わせたほうが修復はしやすいですから。

実際の板金講習を僕も受けたことがありますが、パネル交換が大変な部位ってやっぱり存在します。そういう部位は何とか板金で修復したほうが、結果的には修理代が安上がりになると。

ちなみに左がモデル3で、右がモデルYです。モデル3は複数のパネルが組みあわさってることが分かります。

物を作る時って、無駄をなくしたほうがいいって言いますよね?

でも無駄っていうのは時に必要な時も出てくると。エンジンでいうとシリンダーブロックの無駄な部分。L型エンジンは壊れても壊れても復活できるといわれたのは頑丈なブロックがあるからです。

高性能なシリンダーブロックはボアアップもできなくしてしまいます。

ボディパネルも然りですね。テスラ、いろんな意味で話題性が凄いですね。

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