思わぬエンジン水漏れより発覚した出来事

本日定期点検で、ダイハツのアトレーのバンを預かりました。
走行距離は70000kmほど。下から除いたら、明らかにウォーターポンプからのクーラント漏れだとわかりました。

定期点検整備記録簿を開いてみると、1年前にタイミングベルトを交換していた。
そのときにウォーターポンプも当然のように交換がなされていたのである。
予想ではいけないので、各ベルトを外してクランクプーリーを外し、タイミングベルトカバーを開けてみたらやはりウォーターポンプからもれていたのでお客さんに伝えることにした。
お客さんからは修理の了解を得たので、最低限の修理で修理をすることに。
タイミングベルトを取り外してウォーターポンプを交換した。やはりウォーターポンプは漏れ漏れだった。
一応気になって、クランクシャフトスプロケットを外してみたら、その奥からプレートが出てきた。
このプレートはスプロケットの前面、つまりタイミングベルトカバー側についているはずのもの。
さらに気になってタイミングベルトカバーを良く見たら、思い切り削れていた。

クランクスプロケットがタイミングベルトカバー側に突出されて、その微妙なクリアランスからベルトカバーを削っていたのだろう。穴が開いているほど削れている。この状態ならエンジンをかけたらすぐに異音を発生しているはずである。一体どうなっているのだろうか?
さすがに、状況が良くなくてお客さんに迷惑がかかってしまうので、作業をした工場に相談した。
しかし取り合ってもらえなかった。1年前の話だといわれてしまった。とても残念である。
クランクのスプロケットを外してみると、やはりフロントカバー側にも波及が広がってクランクのシールも漏れていた。タイミングベルト・クランクのオイルシール・ウォーターポンプを交換して作業を終了とした。

もうひとつ解せないのが、ウォーターポンプの保証書が入っていないことだ。
ウォーターポンプの多くには保証書がついているものが多い。それを入れておけば、部品だけは供給してもらえる可能性が多い。僕は、こういった保証書は必ず車検証の中に入れてあげている。
交換した日付を入れておけば間違いない。
ちなみに当工場は、2年前のオイル漏れ修理をクレームで再修理する。漏れている場所が違っていたら部品だけ負担してもらって工賃はかけない主義である。ウォーターポンプにしては保証書がなかったとして仕方がないと思うけれど、自社の明らかな整備作業ミスを認めてもらえない整備工場はちょっと・・・。
と思ってしまった出来事でした。
こういう工場は多いですけどね。お気をつけください。

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