ミニキャブ U62V エンジンチェックランプ点灯 P1603 BAT.BACKUP

三菱のミニキャブバンで、型式がU62Vというものですが、エンジンチェックランプが点灯したということで入庫してきました。

オンボードダイアグノーシスでチェックランプのコードを点検してみたら

あまり見たことがない故障コードでした。

P1603 BAT.BACKUP

この故障コードが一体なんなのかをまずは調べてみることに。

整備マニュアルを見てみると

バッテリーから直接電源を供給されることにより、イグニッションスイッチOFF時でもエンジンのECUはバックアップRAMなどの情報を記憶しています

ということだそうです。

このミニキャブのバンはまだ3年落ち位なんですが、走行距離が15万キロ近い車両です。いわゆる配送業に使われているものなんです。

とりあえず診断機を使って、故障コードを消去してみました。

すると、しばらくしてまた点灯した。どうも一過性の故障ではないみたい。

では、整備マニュアルを見て診断をしていくと、

P1603 バッテリーバックアップ系統

故障判定

点検領域

・エンジン運転中
・バッテリー電圧が10V以上

判定条件

・2秒間バックアップラインの電圧が6V以下
フェイルセーフ・バックアップ機能
・全てのダイアグノーシスコードを1度の故障判定成立で記憶する

推定不具合原因

・バッテリーバックアップライン回路の断線・短絡・ダメージまたはコネクターの接触不良
・エンジンECUの不良(除く4AT)
・エンジンAT-ECUの不良(4AT車)

と、このように記載されています。要約すれば配線やら最悪はECUが不良ということになってくるみたいです。

一応、知り合いの三菱整備士に相談をしてみました。すると

「バッテリーのマイナスを外して30秒以上放置して」

という回答が帰ってきたので、とりあえずはそれを試してみる。

バッテリーマイナスを外して30秒以上放置して、またつないでみた。

この状態でまたエンジンチェックランプが点灯して、故障コードが入って来ればやはりバッテリーバックラップラインが故障を起こしているということ。

これで状態が回復すれば一過性の故障と見て、しばらくは様子見ということだそうです。

結果、故障コードは再び入ることはありませんでした。何かの気まぐれの可能性もあるし、どこかで不良を起こしかかっているかもしれない。いわゆるまだグレーの状態で、この状態では故障を断定することはかなり困難である。

ということで、お客さんには将来起こり得る症状を話して、しばらく使ってもらうことになりました。それから1ヶ月以上経っていますが、未だ故障コードが入力してエンジンチェックランプが点灯することはないそうです。

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