エンジンをかけようと、キーをひねってセルモーターを回す。
そんな一連の作業を当たり前のようにしてエンジンをかけます。しかし、ごくたまにギャギャギャギャという音が出ることがあるという相談。
どこかで聞いたことのある症状だなと。
スバルのTT型サンバーの不具合そのものです。セルモーターとリングギヤのかみ合い不良で起こります。
ミニカでその症状は初めて聞きました。本当にギヤなりが発生するのか?まずは試してみることに。
どんな故障も予測で修理すると痛い目にを見るので、まずは再現してみます。
もうこれでもかっていうほどクランキングを試しました。絶好調で回ってくれてなかなか症状がでない。
20回を超えたあたりで、ギャーという異音が出ました。
ただ、異音が出たらそのあとすぐにエンジンがかかる事もあるし、しばらくギャーギャーとセルモーターが空回しをするだけの時がある場合もあります。
いずれしろ、セルモーターのピニオンと、リングギヤのかみ合い不良です。
この車両はATなので、リングギヤというよりドライブプレートというのが正式名称になりますか。
ミニカの場合、セルモーター交換は作業指数で1時間。
工賃として7000円前後が相場になります。
ドライブプレートの交換になると、この車の場合4WDなので、なかなかの工賃がかかります。どうして20回に1回出るか出ないかの頻度なのか?
エンジンって、ある程度停止する位置が決まっています。
どういうことかっていうと、エンジンは吸入圧縮燃焼排気の行程を繰り返しています。
つまり圧縮がかかった位置で抵抗がかかって、ある程度決まった位置で止まるんです。
なので、普段使ってるドライブプレートのギヤはさほど問題がない。たまにその領域を超えて止まったりすると、ギヤが減ってる部分にセルモーターがつながる。
この時にギヤなりが発生すると。そういう仕組みです。
多分この頻度ならしばらく使っていても大丈夫そうです。車も年式が古いので、車検まではそのまま使っているという事で再度セルモーターを組みなおしました。
片側だけ交換しても、また駄目になってしまうのは明白なのでやるならセルとドライブプレートの両方を交換しないと駄目です。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。