お客さんから
「オイル交換は、自動車メーカーの指定しているオイル交換距離では駄目なのか?」
と、たまに聞かれることがあります。
というのも、僕たち整備の現場で働くものは、メーカーの指定オイル交換時期は、スパンが長すぎると考えている人が殆どだからです。
例えば、小型車なら1年15000kmなどと指定されています。では、実際にオイル交換をしたときに、次回オイル交換ステッカーをどのように貼るのかというと、
6ヶ月または5000kmと貼っています。これはうちの会社全般です。もちろん軽自動車のターボ車などは2500kmと貼る場合もあります。
これは、軽自動車のターボはシビアコンディションで2500kmでの交換を指示されているからです。
お客さんに冒頭の質問をされたら、メーカー指定交換距離でもいいかもしれないけれど、長すぎると。
実際にメーカー指定交換距離を守っていて壊れたケースもあります。理由はオイルのレベルチェックを全然しない人で、ただステッカーの15000kmを見ていただけだから。
ドライバーは運行前点検をしないといけなくて、その中にはオイルチェックもあります。ちゃんとたまにはレベルゲージを抜いて、量が減ってきたら補充をするなりしてくれればいいいんです。
でもそれをしないドライバーは9割くらいにのぼります。
ほったらかしで使いたいのであれば、もっと早いスパンでオイルは交換しないと駄目ですよと。
メーカー指定の距離を守っていて壊れちゃったのはリース車です。リースって、やはりランニングコストを下げるためにメーカー指定距離で設定されています。
しかし、距離がすすむにつれオイル消費が進んできていました。
その都度補充なり点検をしてくれれば良かったんですけど、ドライバーはほったらかしにしておいたら、エンジンから異音が出てしまった。
オイル量が少ないため、メタルにダメージが入っちゃったんです。
なので、現場ではその車に合わせたオイル交換時期でステッカーを切っています。オイル消費が激しい車は時として3000km位に設定することだってあります。
ようするにオイルステッカーは何もしなくても、この距離くらいまでなら大丈夫だろうと。結構深いところまで読んで貼っているのです。少なくとも考える整備士なら。僕はそうしてます。
ディーラーがメーカー指定距離を守らない好例
お客さんにはこのような話もします。
それはディーラーを例に出すのです。
自動車メーカーとディーラーっていうのは密接につながっています。メーカーは製造元ですが、ディーラーは販売する側です。
メーカーはディーラーに対していろいろなフィードバックをします。
では自動車ディーラーのメンテナンスってどうなのかと。
これは、メーカー指定を遵守してなくて、我々町工場と同じ考えを持ってくれています。メーカーでは交換不要!としている車種のCVTフルードだって、交換しましょう!
と、店内POPでアピールしています。
更に突っ込むと、純正オイルだけではないオイルを使っているところだって多い。純正オイルのワンランク上の商材として、高級なオイル類を販促しているんです。
驚くのがATFやCVTフルードなど、汎用性が低い物であっても社外オイルを積極的に販売しているところ。
もちろん、それらのオイル類をつかってもちゃんと保証対象にしてくれます。つまり純正オイルでは性能に事足りないという考えももっているのかもしれません。
最近の新型車のミッションやデフなど駆動系フルードは、僕は純正を使ったほうがいいかなと思ってるくらいですけど。
ディーラーって、やはり壊れたら真っ先にお客さんに言われるでしょう。なので、壊れたら困るんですよ。どこの整備工場でも同じですけど。
壊れたら困るから早いスパンでの油脂類の交換を推奨していると。メーカー直結のディーラーでさえそういう考え方なので。
オイル類の交換はメーカー指定よりも早いタイミングでするべきだと。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。