実際に松本走りを使うことがある自分なりの考えを書いてみる

頻繁に聞くようになってきました。

「松本走り」

ぼくも長野県の北部地域に住んでいて、会社の関係やプライベートで松本市に行くことがたまにあります。松本市には松本城という観光名所もあるし、長野県ではかなり都会的に発展しているので、買い物に行く人もたくさんいます。

最初、車で松本に行く時に先輩から言われたこと。

「松本は右折のルールが若干違うから気をつけろよ」

このように言われました。通常車が交差点で右折する時は、対向車の直進車や左折車の方が優先になります。対向車がいなくなった安全なタイミングで右折するようにと教習所で習います。

実際に松本走りと呼ばれているのはどのような走り方か?

汚い絵ですみません。

対向車が左折をしようとした時に、一緒に右折してしまう。これが松本走りだと言われています。

実は松本走りと揶揄されているこの走り方、僕が住んでる長野県北部でもよく行われています。

これを書いたら若干問題視されるかもしれないんですが、僕は自動車整備工場に入社したときに、上司から松本走りを教え込まれた経緯があります。

整備工場では納車引き取りが多数あり、早く工場に車を搬入しないといけない。最初は上司と一緒に車を取りに行くんです。

僕がドライバーをして横に上司を乗せていました。信号待ちで右折をしようとしていると、当時松本走りを知らなかった僕は、上司に指摘されました。

「直進車や左折車が完全になくなるのを待ってると、何回信号待ちにひっかかるかわからない。後続車も多数いるからホーンを鳴らされて、交通の流れが悪くなるし左折車と一緒にまがる手法がある。」

そして僕も実際に使うようになってきた松本走り。こんなに問題になるとは思わなかった。長野の方では普通に行われています。松本に限ったことではありません。

なぜこのような松本走りが必要なのか?これは道路状況が全てを物語ります。

正直に信号待ちをして右折をしようとすると、下手したら信号待ち1回で1台か2台しか右折できないところがたくさんあるんです。後ろに10台以上連なることもあります。

右折するために一体どのくらいの時間を待たないといけないか・・。これを解消するために、タイミングを合わせて右折する。

なんで右折できないか?まず信号がいけない。交通量を踏まえて時間差を組み込んだ信号機ならまだいいんです。そうでない信号機だとすぐに変わってしまう。当然昔ながらの道は右折の矢印信号なんかありません。

さらに右折専用レーンが取れるほど道幅も広くない。旧態依然とした道路に対して車の量が多すぎるということ。

こういった道路事情の背景があるため、地元の人は暗黙のルールとして松本走りを生み出したわけですね。

ちなみに僕は松本走りを行う場合、最低限このような状況になるまで待っています。

遠慮タイプというほどでもないんですけど。

対向車の状況を何台か後ろまで確認します。そして、対向車の2台連続して左折することがわかったら1台目が左折したときに、交差点に侵入。

2台目の左折が始まったら自分もそのあとにつづいて右折するようにしています。

ガチで松本走りを行うと、対向車の後続車の動きを止めてしまう。特に対向車の2台目が直進車だとすると、1台目の左折車と一緒に右折すると、2台目の直進を妨げる。これはNG。

あくまでも直進・左折が優先であるということを肝に置いて、松本走りを行う。

松本走りを対向車に嫌がられずに行うには、結構な視野とスキルが必要になります。それでもなるべくは使いたくない。

でも使わないといけない時がでてしまう。

自分の後ろが大型のトラックやバスなど。こういった車両には、交差点でもたもたしているとすぐにクラクションを鳴らされてしまいます。

運転技術って人それぞれ様々で、反応が鈍い人だと信号が変わるまでずーっと右折できません。

安全に右折ができるよなぁと、後ろで見ていても曲がれない人もいる。こういう車がいると、流れが完全に遅くなる。

もし長野から松本走りを完全に取り締まったら、時間によっては大渋滞です。道路をちゃんと整備されているのであれば、松本走りは必要なくなるわけです。

実際にパトカーの前で松本走りをしても、捕まえません。警察としてはグレーだけど、やむなしという判断をせざるを得ないんでしょう。

松本市もSNS上で煽りをくらって、

「松本走りをやめましょう」

というようなことを主張しだしていますが、まずは行政が道路状況を改善させないと、それは難しいと思うんですよね。行政がしっかりしていないから、市民側でそういったスキルを生み出していったわけです。

そういう側面をちゃんと真摯に受けて、松本走りをやめさせたいのであれば一つずつ交差点を見直していかないとだめですよね。

確かに観光にきた人たちはびっくりしますよね。僕も、使わないようにします。と、言うかほとんど車に乗ってません(悲)自転車と歩きで生活できてしまっている・・。

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コメント

  1. Jean-luc より:

    松本走り、絶対にやめてほしいです! 危ないです! 時間より安全が一番です! そういうことを黙認していると今、千葉県あたりで一部のこころない人たちがやっている危険運転につながってしまいます。 その危険運転というのは、一番左の車線を走っているクルマが交差点ギリギリで一番右の車線に飛び込んで右折するというとんでもない運転です。やっているやつらははしゃいでいますが、周りはとんでもないです!いきなり目の前をクルマがよこぎるのですから! 実際に事故も起きているようです、勝手に事故をするはいいですが、まきこまれたくはないです。

  2. こぺん より:

    地元ではコレをやると事故になる場所があります。そもそもコレは直進の場合にしろ左折の場合にしろ対向車が減速して躱しているだけであって松本走りをしているドライバーの腕とか関係ないですよね。対向車が確保している前の車との安全な車間距離、曲がるために減速する行為それを逆手にとるようなことは間違っていると思います。アクシデントがあれば追突事故、仮にこの事例が成功したとしても後続車にはあおり運転を誘発させる可能性、リスクは考えればいくらでも出てきます

  3. サンバーTT2 より:

    こんばんは
    コメントされてるお二人の言葉には、自分も賛同します。
    松本走りの様な事を、自分も免許取り立ての時にやっていた記憶があります。
    今思うと、とても危険な行為だったと思います。
    土地柄もあるかもしれませんが、やはり優先順位(直進車→左折車→右折車)は守らないといけないと思います。
    これって、基本中の基本だと思います。
    昔は、自分はかなり無謀な運転をしていた様に思いますが、家族が出来て運送業が自分の仕事になってからは、本当に無茶な運転はしなくなった様に思います。
    ※長野走り、やはりやめた方がいいと自分は思います。

  4. b16a より:

    こんにちは。
    松本走り、確かに地域や道路の事情はあると思いますが減らしていくべきと思います。
    交差点は車ばかりではなく、歩行者も行き交います。そのなかで身を守る術を持たない子供もいます。大津の痛ましい事故のようなことは無くすべきです。

    以前テレビで、青標識横断歩道で1番ちゃんと止まるのはどこの県か?というのでそれが長野県だというのに感心したことがあります。(北海道なんてほぼほぼ通過です)
    痛ましい事故が続く昨今を機会に、長野のみならず日本中で少しずつでも変えていきませんか。

    松本走りの必要な交差点なら、パッシングなり手合図で直進車が右折車に譲ってはどうですか? 但し1台ずつ。歩行者に配慮するのは前提で。
    そうしたら、流れも少しは良くなるでしょうし、精神的にも良いように思います。

  5. こぺん より:

    自分も昔はやっていました、けど考えは変わりました。
    会社が近場で徒歩で通勤しますがその途中で見通しの悪いカーブを通るのですが、その途中でスピードを出して曲がってくる対向車によく出会います。歩道もないので危険です。自分はまだしもそこは学校の通学路でもあり学生がよく通る場所でもあるのにかかわらずです。自分はそんな人たちと同じではいたくないと思いました。
    車と車がぶつかっては車が守ってくれます、車と人がぶつかったとき生身の人は守ってくれるものがないということをもう一度認識してほしいです

  6. MHO より:

    僕は松本走り、皆さんの貴重なご意見をいただき、卒業させていただきました。

  7. MHO より:

    さんぽ中に横断歩道で見ていると、やはり長野は松本走りが多いですね。

  8. MHO より:

    対向車が松本走りしてきたら確かにびっくりします・・・

  9. MHO より:

    対向車がトラックだったりすると、右折をゆずってくれることがあります。プロの配送ドライバーは、やはりクルマがスムーズに運行できるようにパッシングしてくれますね。

  10. MHO より:

    僕も卒業しました。松本走り、やめよう運動の人間として信号待ちはじっとまっています。