知り合いの紹介で、新規のお客さんの相談を受けました。
半年前に車検をやったけど(他業者)エンジンから変な音がするから見てやってほしいと。
車はホンダのライフです。
エンジンをかけた瞬間、運転席に座ると太鼓のような音が響いてきました。
明らかに何かが当たってるような打音です。
エンジンルームを開けると、原因はすぐにわかりました。
ファンベルトが3分の1弱ほつれていて、そのほどけた部分がエンジンルームに干渉している音でした。
原因はファンベルトだけど、とりあえずベルトが何故こうなったか調べたほうがいいと伝えて、預かることに。
走行距離はまだ5万キロにも満たない状態で、おそらく新車当時から装着されたままのベルトではないかと。
ベルトを外してプーリーの状態をチェックしましたけど、特に問題はなさそう
車検でファンベルトを交換してもらえなかった理由は?
今回はファンベルトを交換することで、整備は終了しましたが、新規のお客さんにいろいろな質問をされました。
・車検時にファンベルトは点検しないのか?
・ベルトが今この状態で、半年前は何か前兆はなかったのか?
・ドライブシャフトのブーツの事を伝えられたことはあるけど、ベルトについては何も教えてもらえなかった
などなど。
車検をした工場は、どちらかというと車検の回転率が高いニューサービスを導入している整備工場でした。
ニューサービスって何かというと、受け入れ分解などの行程を一人の整備士が請け負って、点検作業をしながら整備も進めるタイプの車検です。
こうすることで、作業時間が短縮できるのが特徴。現状で修理しないといけない箇所などは教えてもらえますが、後日整備でもOKとしています。
よく1時間車検とか45分車検とかのやつですね。
ただし、点検した結果修理したほうがいい場所などは記録簿に記載されていたり、口頭で伝えてもらっているはずなんです。
今回お客さんはかなり不快な感情を抱いているようでした。
しかし、その車検メニューを選んだのもお客さんです。ニューサービスを選ぶのであれば、できればある程度車の知識があったほうがいいと思います。
僕もOBの整備士の車検などはニューサービスで全然OKだと思います。
車の事を知らない人だと、ある程度こちら側で交換部品をピックアップして提案してあげないといけませんから。
それで高いと言われれば、その部位は省かざるを得ないですけど。
半年前のベルトの状況は、若干亀裂などはあったかもしれないですけどね。その事実を伝えてもらえなかったのか、お客さんが見合わせたのかどちらかかはわかりかねますね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。