お客さんから
「給油口が開かなくてガソリンが入れられないので何とかして欲しい!」
という電話が入りました。給油口が開かないというトラブル、結構多いんです。原因は様々ながら、とりあえず開けることはなんとかできるケースがほとんどですので来店してもらいました。
給油口が開かないというトラブルの原因ですが、給油口のレバーと給油口の蓋はワイヤーで繋がっている車。電子的にアクチュエーターで開閉させる車。さらにはエンジン負圧などを利用する車など、いろんな方法をとっています。
今回相談がきたのはスバルサンバーです。旧規格のサンバーで、KS4というタイプ。
当然この年式のフューエルリッドはワイヤータイプです。
運転席と助手席の間に、給油口を開けるレバーがあります。レバーを操作してみる。
ワイヤーが切れていればレバーの操作した感覚がスカスカです。
レバーを操作した感では、ワイヤーは動いている模様です。とりあえず内張り剥がしをうまく使って給油口を開けてみました。
開きました。
給油口のレバーを動かすと、ワイヤーは動いているのは確認とれました。
ワイヤーが問題ではないととりあえず判断。ワイヤーを引っ張るとこのリンクが動いてフューエルリッドが開くのですが、このリンクが動かない。
リンクを下から見た図です。こんな物が固着するのは原因が考えられない。とりあえず機械式のフューエルリッドなので、なんとか直せると思う。
外したリンクです。もうこの時点というか、途中からなんで開かないのか原因はわかりました。
よーく見てください。関節部分が
凍っています。
これが原因
カチンコチンです。
工場のジェットヒーターで火あぶりの刑にしたら、あっという間に氷が溶けて動くようになったリンク。
このままだとまた凍る可能性があるので、リンク部分にグリスを塗布しておきました。これでそう簡単には凍るまい。
まさか給油口が開かない原因が凍結だとは一本取られました。
給油口が開かないとガソリンも入れられないし、確かに困ってしまいますよね。
意外な原因でした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
洗車した翌日開かなくなる事がごくまれにあります。
5-56を軽く吹くだけでも効果絶大です。
おっしゃる通りですね。若干油分を含んでおけば凍りませんからね。
故障とは違いますが、真冬の北海道ではフューエルリッド自体が凍りついて開かなくなることがしょっちゅうです。
セルフスタンドでリッドを開けられなくてスタッフを呼ぶ方が大量に発生するのが風物詩です。
さすが北海道ですね。長野だとまれです。厳しい環境下ですよね。