ノックセンサというセンサがあります。エンジンが電子制御になってちょっとしてから取り付けられるようになったセンサです。
ノックセンサが何をしているかというと、エンジンのノッキングを感知しているセンサです。ノッキングというのは、ガソリンエンジンで致命的なダメージを与えてしまう症状です。
ガソリンエンジンの場合、混合気をスパークプラグで点火して火をつけ爆発させます。ノッキングは、プラグで火花を飛ばして全てに燃え移る前に、違う場所から自然発火してしまう異常燃焼です。
カンカンカンカンとかキンキンキンキンといった金属の打音がでるのが特徴的です。このノッキングはエンジンに致命的なダメージを蓄積させていきます。
このノッキングを制御しようと取り付けられたのがノックセンサです。ノッキングが発生するとセンサが感知してECUに伝達。ECUが点火時期を調整してノッキングを防ぐ流れになります。
ノックセンサの交換時期はどのくらいか?
これは他のセンサにも言えることですが、基本的に壊れたら交換になります。ノックセンサに異常がでるとエンジンチェックランプが点灯します。
センサが壊れるとECUがノッキングを感知できなくなるので交換が必要になります。
ノックセンサの交換時期は壊れたらです。
ノックセンサの交換費用はどのくらいか?
センサの値段は7000円前後のものが多いです。これに交換工賃が入ります。簡単な車は工賃が30000円程度ですみますが、やりにくい車は工賃が高くなります。
ノックセンサの交換費用は1万円〜5万円くらいかかってきます。
ノックセンサが取り付けられるようになってから、もたらされたメリットは何か?
これはノッキングを緻密にコントロールできることになったということ。これにより、特にターボ車の圧縮比をあげることができるようになりました。通常ターボ車はNAよりも圧縮比が下げられています。コンプレッサーで過給するため、コントロールが難しくなる。
なので圧縮比を下げざるを得なかったんですが、ノックセンサがでてきたおかげでターボ車でも圧縮比をあげることができるようになった。
ノックセンサが出た当時は画期的でしたね。今ではダウンサイジングターボに始まりいろんな技術が搭載されるようになりました。
出始めの頃は交換を何台かしたことがありましたが、最近はノックセンサはあまり故障しなくなりましたね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。