ダイハツのKFエンジン搭載車で、ウォーターポンプからの異音は非常に有名な故障の一つです。ある程度昔の車であれば、保証延長が出ています。
今日もアイドリングでいい音を出しているキャストが入庫してきました。
ウォーターポンプ異音ですが、ウォーターポンプ本体なのかオルタネーターからなのか、異音の判別が難しい。
例えば、エンジンをかけた状態で長尺ドライバーなどでウォーターポンプとオルタネーターをそれぞれ聞いてみると、どちらからも異音が出て聞こえます。
エンジンを介してつながっていて、オルタネーターとウォーターポンプが近くにあるから振動が伝わりやすい。
これをサウンドスコープで聞いてみると、音色が変わります。長尺ドライバーだと判断しにくかった異音も、サウンドスコープで聞くと音がどちらの方が大きいかが分かる。
今日入庫してきたキャストも、そんな状態。
走行距離5万キロ弱で、一度もベルト交換や調整をされていない車でした。それでも壊れてしまう。
そして、この車両には保証延長は当てはまらないと言われました。
何が原因で壊れてしまうのか?
保証延長が出てるKFエンジンにはウォーターポンプと一緒にプーリーも同時交換するように指示されています。
なにが変わったのかというと、ウォーターポンプの軸の太さが変わっています。
プーリーはその軸に合わせて、穴が大きくなっています。
つまり、保証延長がかかってるウォーターポンプは、シャフトの径が細いため、ベルトの張力を張りすぎると、シャフトに負担がかかってベアリングを駄目にしやすい。
これが駄目だという事で、対策の部品はシャフトが太くなって、それに伴いプーリーも変更になります。
と、ここまでの説明ならまあ納得できるわけです。
しかしながら、一度もベルトを交換してないし張り調整もしてない車のポンプが壊れるっていうのはいかがなものか。
しかも5万キロ台で。
明らかに製品不良だよねとしいか言いようがないのに、保証にならない。これは納得いかないですよね。
整備士のスキルが駄目だとか言われるのも微妙ですね。
確かに張りすぎて壊しちゃう整備士もいるし。それを嫌ってメーカーではストレッチベルトなんていうものを作ってきているし。
KFエンジンに乗ってる人は気を付けてください。
急にエンジンから変な音がしだしたら、8割くらいはウォーターポンプです。
ちなみに今度自分の車のウォーターポンプも交換しようと思って買いました。純正ポンプ。12万キロオーバーですが、漏れも異音もないんですけどそろそろ変えておこうかなと。
純正だとポンプで9900円位して、プーリーが2700円だったかな?社外だとその半額で流通しています。安くしたいのなら社外を使ってください。
僕はいろいろ検証をしたいのであえて高い純正を買いました。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。