プッシュスタート以外の、未だにプレートキーをさしてエンジンをかけるタイプの車。
長年使ってくるとキーが回らなくなるという症状がでてくることがあります。
この手の車には、キーシリンダーが複数付いています。運転席・助手席・バックドア・イグニッション。
年式が新しくなると運転席とイグニッションにしかついてないケースもあります。
鍵が回らない原因は主に2つ。
キーが減っている・・。僕も整備士になりたての頃は、なかなか理解に苦しみました。鍵が減るってどういうこと?
毎度毎度使い込んで、鍵を回し続けると鉄でできたキーって少しずつ減っていきます。鍵が減ってくると、回らなくなる。
よく相談されたのが警備保障などの車両。うちの会社にも巡回にくるんですが、警備保障さんっていつも2人1組のチームで動いている。車から降りる時は必ずそばにいたとしても施錠をします。
これを毎回行いながら乗り降りする。鍵が減って回らなくなるんです。もう全然回らない時は回らない。
鍵が減っていて回らない場合
・使っていないスペアキーを使ってみる
・キーナンバーから新しいキーを作る
こういった手段で、減っていない鍵をゲットできればすぐに改善ができます。
鍵を新品に用意して、それでも回らない場合。
これはキーシリンダーも減っているということになります。シリンダーの中は何枚ものプレートが入ってるのですが、これらプレートが減ってきている。
キーのギザギザとキーシリンダーのプレートの形が合致して、初めて回すことができる。この場合はキーシリンダーも新品に交換しないといけない。
メーカーによっては鍵番号を伝えると、その番号のシリンダーをオーダーできる場合もあります。すると同じナンバーのシリンダーが届くので、今まで使ってる鍵で対応ができます。
キーナンバーからシリンダーをオーダーできない場合、シリンダーとキーをセットで新品に交換する。最終手段です。
キーシリンダーセットも2通りあります。エンジンのメインキーだけをセットで交換するか?それかドアのシリンダーを含めた全数を交換するか?
当然値段も違うし工賃も変わってきます。
それでは最初の段階でできる予防はないのか?という点。
これは2つ挙げられます。
・新品の減っていないキーを使ってスペアキーを作っておく。普段はそのスペアキーを使って、メインキーは全く減らさないようにする
・キーレスが付いていればなるべく、施錠をキーレスで行う
イモビライザーが付いている車は、ディーラーでオーダーして、そのスペアに作ったキーもイモビライザーの登録をしてもらわないといけません。
スペアキーを作る時って、減ってるキーを金型として作っても意味がない。なのでマスターキーは減っていない状態で保管するのがベスト。ということになります。
僕は車を買い換えるたびにスペアキーを必ず作ります。そしてスペアキーで普段は使うように心がけています。
早くプッシュスタートな車に買い換えたい!という希望もありますけど・・・あれはあれでいろいろあってあまり好きじゃないんですけどね。
やはり車のエンジンは鍵を回すスタイルが好きです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。