お客さんからスペアキーを作りたいという依頼を受けました。
理由はこちらです。キーレスのケースが経年劣化で割れてしまった為。
最近この手のトラブルが非常に増えてきました。
ではどうやってスペアキーを作るのか?昔の軽トラックみたいに、近所のホームセンターでお願い!とはいきません。
まずスペアキーを作るとき、その車のキーナンバーが分かるかどうか?ここが一つのポイントです。キーナンバーは新車を買ったときにプレートで付いてくるもの。
キーナンバーがわかれば、その番号を元にキーを作ることが可能です。今回はキーナンバーが分からないという所からスタートしました。
キーナンバーの確認方法は、実はもう一つあります。それは運転席のドアキーシリンダーを外して、キーシリンダーに刻印されている場合があるんです。
中には刻印されてない車もあるので、その場合は次の方法へと進みます。
ブランクキーを注文する
キーナンバーが分からない場合っていうのは、ブランクキーを買ってきます。
これはトヨタの4ボタンタイプのブランクキーケース。6300円。なかなか高いです。
ボタンを取り付けていき、キーレスのリモコンを移植します。
これであとは鍵屋さんにもっていきます。鍵屋さんで折れた鍵を元に同じ溝に掘ってもらう。
この方法で物理的に同じキー溝のキーを作ることが可能です。
しかし、ある程度の年代になってくるとイモビライザーがついています。上の写真で薬指で振れている部分。長細い四角い部分があります。
これがイモビライザーのチップです。
イモビライザーを登録しないと、同じキー溝に掘ったとしてもエンジンがかかりません。
どうなるかというと、キーをひねってもセルが回るだけでエンジンにまったく火がはいらないんです。
ちょっとした裏技でイモビライザーのチップをごにょごにょすることはできますが、正攻法でディーラーにもっていきます。
ディーラー診断機で新しいキーのチップに情報を登録してもらう。
これでようやく出来上がりです。
今回かかった費用としては
ブランクキーの部品代6300円
キーカット代1650円
イモビライザー登録代2200円
もし、キーレスのリモコンも新品にしたいということならもっと費用はかかります。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。