国産車で一番過酷な軽ターボのオイル交換が2500km指定の理由は?6倍短いオイル交換時期

国産車のエンジンオイル交換で、一番短い指定を与えられているのは何か?それは軽自動車のターボエンジン。シビアコンディションで3ヶ月2500kmごとに交換というものです。

今どき2500kmでオイル交換なんて、早すぎない?って驚いてしまいますが、これは自動車メーカーが指定してきている交換時期です。

乗用車になれば、15000kmごとの交換でもOKとされているエンジンオイルの交換。何故こんなにも軽自動車ターボは交換時期が早いのか?

単純に比較すると6倍です。

考えてみます。

軽ターボのシビアコンディションは2500kmでオイル交換を!

まず前提としてあるのが、軽ターボエンジンであっても、シビアコンディションに該当していなければ5000kmまでOKとされています。

シビアコンディションってどんなものか?

以下に当てはまるとシビアコンディションに該当します。

A 悪路
走行距離の3割に当たる30%が次の条件に該当する場合
・運転者が体に衝撃を感じる荒れた路面を走行
・石を跳ね上げたり、わだち等で下廻りをぶつけたりする機会が多い路面
・粉塵の多い路面足回りに負担がかかるということ
B 走行距離が多い
各自動車の走行距離の目安
・自家用乗用車 1万km以上/6ヶ月で走行する場合
・事業用自動車 1万km以上/1ヶ月で走行する場合
・二輪自動車   3千km以上/6ヶ月で走行する場合各パーツの寿命が早く終わってしまうから
C 山道や登降坂道
走行距離の3割に当たる30%が次の条件に該当する場合
・登り下りの走行が多く、ブレーキ使用回数が多くて負担がかかるブレーキ残圧的にシビアコンディションに設定されると
D 短距離走行の繰り返し
走行距離の3割に当たる30%が次の条件に該当する場合
・一回の走行距離が8km以下の場合いわゆるストップ&ゴーの使い方をしている
E 低速走行の繰り返し
走行距離の3割に当たる30%が次の条件に該当する場合
・20km/h以下の走行が多い場合エンジン内部が厳しい状況におかれてしまう
F 高地走行が多い
走行距離の3割に当たる30%が次の条件に該当する場合
・高度2000m以上の走行が多い時エンジン内部が厳しい状況におかれてしまう
G 長時間アイドリングする(ディーゼルを除く)
1回の運転で走行頻度に対してアイドル時間が長い場合
・1日のアイドリング累積時間が2時間程度これは一般ユーザーではあまりないでしょう。

これを見る限り、かなりの確率でシビアコンディションに該当してくるのかなって思います。

シビアコンディションに該当すると、オイルに対する負担が大きくなるため、交換時期が一気に半分になってしまうのです。

軽ターボは一番オイルに負担がかかる車

軽自動車のターボって、オイルにとって一番負担がかかる車であります。

その理由を説明します。軽自動車って、排気量が660ccしかありません。軽に乗ったことがある人ならわかりますが、乗用車に対して排気量が小さい分、エンジンは高回転を多用します。

単純に2000ccに比べると排気量が660ccだと3分の1です。この3分の1のエンジンで、同じ速度を出すにはエンジンを高回転まで回して使うしかないわけです。

今ではCVTが多く、スイートスポットをうまく使っているため高速巡行もそれほどストレスがかかりません。

それでも大排気量のセダンに比べると、エンジンの力を最大限振り絞らないといけない為オイルの負担が大きくなります。

エンジン回転が2000回転で回るのと、4000回転で回るのでは負担の違いが単純に2倍です。軽自動車は排気量が小さいため、エンジン回転が高回転を多用するという事が1つ。

そして次にあげられるのがオイルの量。今の軽自動車だと入っても3リットル弱です。乗用車の2000ccクラスになると4リットル位オイルが入っています。

単純にその差が1リットルだとするとどうでしょう?常にエンジンを3リットルのオイルで潤滑しなければいけないのと、4リットルあるのでは違ってきますよね?

少ないオイル量で高回転のエンジンを保護しないといけないので、軽自動車はオイルにとって過酷であるということです。

ターボを保護するための油路は狭い為

手前に見えるパイプはターボの潤滑をしているオイルが通っているパイプです。ターボもエンジンオイルで潤滑しています。フルフロータービンだとオイルでタービンの軸を保護しています。

ターボのオイルが通っている油路ってとても狭いんです。パイプは太く見えますが、接続しているユニオンボルトの穴が狭い。

もしオイル交換をさぼってスラッジが発生すると大変です。

スラッジが油路を塞いでしまうとターボが焼き付いてしまいます。NAエンジンに対してターボエンジンの方がオイル交換をこまめにしないといけない理由はここにあります。

軽自動車のターボがオイルとって非常に過酷な理由はここにあります。

・排気量が小さいため、高回転を多用する。

・オイルの量が少ない。

・ターボの油路は狭い。

これらのことを考えると、シビアコンディションで2500kmという数字が導き出されているのかもしれません。

軽自動車のターボエンジンはシビアコンディションなら2500kmでオイル交換をしてください。

僕がやってるYouTubeチャンネルでは、オイル交換にまつわることもたくさん実験しているのでよかったらチャンネル登録おねがいします。

MHOチャンネル

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