ハイエースに限ったことではないのですが、今のクリーンディーゼルには高機能な触媒がついています。
従来のディーゼルと何が違うのかというと、まず燃料の品質があがったということ。そして超高圧のコモンレールインジェクターできめ細かい燃料制御をしています。
そして高機能な触媒や尿素水を使って、排気ガスをクリーンにしている。このクリーンディーゼルのトラブルとして挙げられるのがDPF警告ランプ。
メーカーによっても呼び名が変わったりします。DPDと呼んでるメーカーもあればDPFと呼ぶメーカーもあります。多いのがDPF。
ガソリンエンジンで言うところのマフラーの触媒部分です。
通常DPFっていうのは走行中で燃焼させています。しかし、チョイ乗りなどが多くなって煤の体積がひどくなってくると、警告ランプを点灯・または点滅させてドライバーに手動でDPF浄化操作を促します。
僕もこのDPF浄化作業を行ったことがありますが、ものすごい煙がでます。僕が体験したのはクリーンディーゼルが出始めたマツダのボンゴのものでした。もう凄まじいほどの煙がでてびっくりします。
しかし、このDPF再生作業をきちんと行わないとあとで痛い目に遭う。今回はそんなお話。
KDH206 ハイエースのDPF警告灯がついた
ハイエースのDPF警告ランプとエンジンチェックランプが同時に点灯してしまった。ということで入庫してきました。
通常はDPF警告ランプだけなのに、エンジンチェックランプも同時に点灯しているということで、問題です。他のメーカーも同じ。
DPF警告灯とエンジンチェックランプが同時に点灯すると、ほとんどの確率で手動再生ができなくなっています。何故このような事態になるのかというと、手動再生をしないといけない旨を車は警告灯で知らせていたにも関わらず、無視して走り続けるとこうなります。
今回も両方が同時点灯です。この場合エンジンチェックランプのコードをOBDで読み取れるようになっています。
そりゃそうですね。PM過体積というコードです。PMが規定以上体積してしまってるのでメーカーにすぐに持って行ってくださいというものです。
この場合裏技で手動再生を試すことが出来る場合もあります。
マツダのタイタンで一度遭遇したんですが、エンジンチェックランプを消して再点灯するまでの間に手動で再生する。これで手動再生できればなんとかなることもあります。
しかしこのハイエースの場合通常のOBDではエンジンチェックランプを消しても、直ぐに同じコードが入ってきます。
あとで整備書のフローチャートをみるとそうなっている模様。ある程度の機能を持ったテスターがあれば、手動再生ができる可能性があります。
PM堆積データを初期化できるテスターがあって、バッテリーのマイナスを30秒以上外す。これでデータは初期化されるので、手動再生を試みる。
おそらくそこまでのテスターを持ってる業者って少ないので、DPF警告灯とエンジンチェックランプが同時点灯した場合は直ぐに走行をやめてディーラーへ持って行ってください。
そのまま使い続けるとDPF事態が壊れてしまい、相当な修理代がかかってきます。
DPF警告ランプが点いたら、面倒くさがらないで手動再生を行うこと。これがクリーンディーゼルにトラブルなしで乗るコツです。あとはチョイ乗りをやめてたまには高負荷をかけて長距離を走ることですね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。