車両火災寸前!オイル交換の不備でエンジンが内部から割れて破損した実例紹介

エンジンオイルの管理が不十分で車両火災につながる。これは自動車メーカーからも注意喚起がなされています。スバルや日産が具体的に注意喚起をしています。

今回、スバルや日産ではないのですが、あわや車両火災寸前だったというケースを紹介します。

入庫した原因は、異音とオイル漏れ

入庫した原因は、異音とオイル漏れが始まりエンジンがかからなくなったという。原因をさぐっていくと、想像以上の結果でした。

下回りが相当オイル漏れでビチャビチャになっています。一体このエンジンに何が起きたのか?

よく見ていくと、

プロペラシャフトのちょっと上のあたりに注目してください。

まさかのシリンダーブロックが割れています。

転がって見えているのはコンロッドです。

高速回転中のエンジンに異変が起こり、コンロッドが破損してそのままシリンダーブロックを突き破ったケースです。

当然エンジン内部はオイルが循環しているので、一気に噴出してしまった。

一体このエンジンに何が起こったのか?

エンジン潤滑不良による焼き付きか?

何故エンジン内部からコンロッドが飛び出してしまったか?原因を考えてみます。

まず1つ考えられるのはオイル量がなかった為に、潤滑不良になってしまったケース。実はこの車両のオイル管理はうちで作業をしているものではなかったので、正確なところまではわかりませんでした。

オイルの潤滑性能が足りなくて、エンジン回転中に焼き付いてしまったということ。これはオイルの量が少ない場合とオイル自体が相当劣化している場合などが考えられます。

もともとメタルから異音が出ていた壊れる寸前だったか?

続いて考えられるのは、そもそもエンジンから異音がでていた場合。

エンジン回転をあげたり、負荷をかけたとき、エンジン内部からガラガラ異音が出ているエンジンはヤバいです。いつまでもつかわかりません。

僕も一度経験したことがあります。車検整備で入庫した初代ヴォクシー。エンジンのメタルからガラガラ音が出ていたんです。オイル管理が非常に悪かった為。

排気ガスなどを最初に測定して、現状のエンジンでも車検自体は通るけど、いつどうなるか全く予想がつかないと本人に聞いたら

「それでもいいから車検を通してほしい。」

というので、車検をしていざ納車するか!という時にまさかのエンジンブローです。嘘のような本当の話。その後は結局リビルトエンジンに載せ替えました。

整備人生の中で一番最悪なパターンだった出来事でしたね。

エンジンから異音が出ていると、本当にいつ症状が悪化するかまったく予想がつきません。このエンジンももともと異音が出ていた可能性も高いです。

高速走行中だったら炎上していた可能性がある

ここまでド派手にシリンダーブロックが割れてまうと、相当な勢いでオイルをまきちらします。もしこれが高速走行中だったら、あっという間に車両火災に発展することだって考えられます。

エンジンは壊れちゃったけど、火災にならなくてよかったねとしか言いようがないほどです。

今までコンロッドがシリンダーブロックを突き破ったエンジンを2回目撃しました。これで3回目です。

通常の街乗りユースでもこういうことが起こりえます。本当に危なかったと思います。

エンジンオイルをきちんと交換していれば問題は起こらない

エンジンオイルをちゃんとしたタイミングで交換してきていれば、こうはならなかったと思います。

エンジンによってはたまに外れがあるのも事実です。でも今はそんなにひどい外れエンジンはありません。普通にオイルを交換していれば、エンジンから異音が発生するということはほぼなくなってきました。

もし、オイル交換をメーカー指定のタイミングを守って行っているのに、エンジンから異音が発生したのであれば、それは製品不良といってもいいでしょう。

そうではなくて、オイル管理が不備で異音が出てきてしまったら修理するのが困難になります。エンジン内部の打音は修理するのとリビルトに載せ替えるのと大差がない車もあります。

それほど内部からの異音というのは厄介です。

異音を防ぐ為にはちゃんとしたスパンでオイル交換をすること。オイル交換はすごく大切なメンテナンスなのです。

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