今の整備士に求められている新しいスキルの一つは情報収集能力とそれを精査する力だと思う

ここ最近整備の現場で働いてみて、思った事。

「今まで以上に整備士の情報収集能力は重要になってくる」

という事です。

どうしてこういう事を思ったのか?

何か故障があって、それを突き止めるには技術と知識が必要になります。その修理を経験していないとしても、技術と知識があれば、修理はできる。

キャリアの長い整備士と短い整備士で僕は、区分けをするのが嫌いです。

若い人材であっても知識と技術が凄い人間はたくさんいることを知っているからです。

そして、整備の現場だけではないと思いますが、今の時代って情報収集能力って非常に大切です。

整備の現場で情報が足りなくて修理が難しい場合、とりあえず情報を集めないといけません。その方法は何か?

・FAINESで整備マニュアルを参照する

・ネットで検索する(←これ最近の整備士に多すぎで鵜呑みにして失敗する例が多い)

・ディーラーや知人からデータを聞く

などなど。今はインターネットが普及したせいで、瞬時にいろんな情報が検索できます。中には故障している車両と同じ症状の事例があったりもします。

でも、それを書いている人がちゃんとした整備の現場にいる人なのかどうか、精査する必要もありますし、うのみにするのはまずいですよね。

この沼にはまる整備士って、実は多くて技術レベルが一定で止まってしまってる人達です。

いわゆる結果を先に知って部品をチェンジすることで修理完了するチェンジにあと揶揄されるケース。

それでも交換できない部品を交換してあげて、整備を終了するんだから立派な修理じゃないか!と主張する人もいるでしょう。それで商売が成り立っているのであれば、まあ今のところはいいんだろうけど。

今の整備士に求められているのは正確な情報をいち早く収集するための能力です。

たとえば、純正部品の品番が実はいつの間にやら変更になってるケース。

これって理由があって、何かの不具合があって改良されているケースがほとんどです。でも知らなければそれまでだし、改良品になってる純正を使わないで社外部品で修理をする人も居ると思います。

確かに社外部品の方が価格が安いので、お客さんが安く直したいといのであれば、そういう選択肢もアリでしょう。

でも、その後長持ちしないことが分かっていたり、純正部品との差額が少額だった場合、信頼性の高い純正部品をチョイスするほうがベストです。

そして、たまにあるのがサービスキャンペーンや保証延長がかかっていることを知らない整備士。

たとえばスズキでエアコンが効かないってなったら、エバポレーターに保証延長がでてるとか知ってるか知らないかってすごく大きなポイントになります。

保証で直せる部位を有償でお客さんに提供してしまったなんて言うのが最悪なパターンです。

保証延長って山のように出ていて、それを一つ一つ精査して当てはめるのも結構大変な作業です。

ただ、これらの情報ってFAINESと呼ばれる整備ネットで、検索にヒットしないことがあります。

僕は3日に1回は必ず各自動車メーカーのHPから、それぞれの保証やサービスキャンペーンの情報が更新されていないかチェックしています。

リコールは国交省のHPに掲載されるのでわかりやすいですが、サービスキャンペーンなどはメーカーのHPにひっそりと掲載されている場合が多い。

このことから、僕が今思っている理想っていうのは、ある程度意識の高い整備グループを作るという事。

僕も社内でそういう事が出来ればいいよねって思っていて、模索しているところです。

例えばグループラインでも何でもいいんですけど、新情報があったらいち早くそこへ伝達する。もし自分が情報を得られない時でも、そこをチェックしておけば乗り遅れることがない。

そして、失敗した時などはその場所で情報を共有するといった、当たり前のことなんですけど。

整備士って、失敗をすると周りに知られなくないのか、クレームをひっそりと処理する傾向にあります。ある程度の人数が揃った会社はまさにです。

そうではなくて、失敗したらそれをみんなで共有する。新情報が出たらすぐに伝達する。どんどんと情報をアップデートしていく仲間を作る。

たまにはみんなで顔を合わせて勉強会をするなど。個々の情報では限界があるので、グループにすることでそれに対応するということ。

溢れる情報をちゃんと精査して、信用できるデータをすばやく収集する。これ、整備士以外のすべての業種にも当てはまりますけど。

あるあるですけど、たまにお客さんから突っ込まれるのを目撃することがありますから。

この保証延長出てるの知らないんですかって?

詳しいお客さんは自分で自分の車を調べるので、それなりの情報をもって車屋さんに来ていますからね。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする