自動ブレーキ搭載の義務化が始まるのと気をつけたいこと

世の中には自動ブレーキ搭載車がじわりじわりと増えてきました。今や、農業・林業・漁業に使われる軽トラックにだって自動ブレーキが搭載されてきています。

こういった車に乗っている人って、高齢な人が結構多いです。自営でがんばってる方は、基本的に定年がないのでまだまだ現役なわけです。

しかし、人間年を重ねてくると瞬発力やら注意力やらが劣化してきます。僕も20代のころと今とでは明らかに反応速度が鈍くなってきたなと自覚し始めています。

車の運転には、急がつく動作はよくないことですが、急がつく動作をしないといけないシチュエーションに遭遇することがたくさんあります。例えば道路脇から予期せぬ何かが飛び出してきた場合。

20代の人が急ブレーキをかけるのと、70代の人が急ブレーキをかけるのでは制動力に大きな差が出てくると考えます。まずは空走距離。

道路脇から出てきたものを脳が認識して、右足にブレーキを踏めと命令して実行するまでの差。これは肉体が若い方が絶対的に速い。パソコンと同じです。CPU性能が新しいのと古いのでは圧倒的に動作が違います。

このコンマ1秒が人生を大きく変えてしまう。

車は人命を左右する乗り物です。運転技術で大きな差が出てきてしまう。こういった人間の差を車側が埋めてくれるようになってきた。

自動ブレーキはその最たるものですね。我々が認識するよりも先にカメラがやレーダー・レーザーが感知してブレーキを操作する。これは人間の反応速度を上回ってきたわけです。性能が上がっています。

僕は自動ブレーキには大賛成です。もちろん、サーキットランなどで車を意図的に操りたい時は、それらのデバイスをオフにできれば最高です。

普段使いには安全の装置に囲まれることが懸命だと思っています。

自動ブレーキが義務化されれば事故は減っていくのは間違いない。

それでは自動ブレーキ搭載車で気をつけないといけないことは何か?

今の自動ブレーキの多くはカメラを使っています。

そのカメラはほとんどがフロントガラスのミラー付近についています。単眼だったり複眼だったりします。

困るのはフロントガラスに傷が入ってしまった場合。

これはダイハツのスマートアシストシステムを搭載した車です。

フロントガラスにスマアシのカメラがついています。今のところ、フロントガラスが損傷した場合、純正部品しか設定がありません。

以前スバルのiSightを搭載した車もフロントガラスの交換をしました。当然純正しか部品設定がありませんでした。

なんで純正ガラスしかないのかというと、おそらく精度に問題がでてくるから。

自動ブレーキ搭載車でカメラがフロントについている車って、ガラスを交換したら必ずエーミングという作業をしないといけません。

専用の器具を使って、車のカメラ位置を補正しないといけないんです。カメラのアライメント調整みたいな感じです。

ちゃんと位置合わせができていないと、本来の性能が発揮できないから。

エーミングの作業は専用器具を持ってるディーラーなどでしか行えない。器具があれば町工場でもできるんですけど、その器具代金を回収できるほど仕事の頻度がないため、器具を買う工場はまれだと思います。

その車専用ショップなどなら買ってあるかもしれないですが、基本的にはディーラーでエーミングをしてもらう。

その費用ですが、1万円から2万円程度。僕が経験したなかではこのくらいが相場でした。スマアシのエーミングは1万円かからなかったけど、iSightのエーミングは1万円以上かかった。

他のメーカーは、まだ依頼したことがないからわかりません。

フロントガラスの交換は、今まで以上にお金がかかります。なので、自動ブレーキ搭載車を買う時は車両保険に加入することを強くお勧めします。

フロントバンパーの中にミリ波レーダーがついてる高級車もあるし、外装を損傷した時に復元する金額が従来以上にかかってきます。

ガラス屋さんに本音を聞いたこともあります。

「エーミングをしなくても大丈夫ですか?」

「おそらく・・・大丈夫な車も多いです。要は搭載されている自動ブレーキによりけりです。ただ、今後出てくるものに関しては性能が上がってくるので、絶対にエーミングしないとダメだと思います。」

こんな感じで教えてくれました。僕は言わずとも100%エーミング推奨派です。カメラがついたフロントガラスを交換したら、エーミングをちゃんとしてくださいね。

車両保険に入ってればちゃんと修理の中にエーミング作業を付け加えることがOKとなってますから。

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