去年の4月に自賠責が16%弱値下げになったのは、自動車業界で働いている人なら記憶に新しいところ。
実に4000円超の値下げ幅でした。ところが今年の4月もまた値下げになるそうです。当社も自賠責を取り扱っている代理店になるので、その通達が来ましたので確かな情報です。
どの位の金額で着地するかはまだ明らかになっていませんが、どうやら1割くらいは安くなる見込みだと言います。
自賠責保険って、前年の事故が多いと値上げになり、事故が少ないと値下げになります。
の車はそもそも安全運転支援システムである自動ブレーキを搭載している車も多いため、事故自体は減ってます。当社の事故時における板金入庫を見てもそれは明らか。
自賠責が下がるということは、4月以降に車検を受ける人には朗報です。車検金額が下がるためです。
でも3月末に車検満了を迎える人も、テクニック次第では値段が抑えられるので紹介します。
目次
車検の法定費用とは何か?
車検って高いなというイメージがあると思います。おそらく大半の人はそう思ってるはず。
そしてちょっと特徴的なのが、諸費用前払い制度。車を預ける時に法定費用を前払いして、戻ってきたときに整備代金を支払うものです。
なんでこんなことをしているのか?
車検には全国一律で同じ法定諸費用がかかります。どこの会社だろうがディーラーだろうが同じです。
法定費用の内訳は
・重量税
・自賠責保険
・印紙代
この3つ。どれも車屋さんの懐に入るものではなく、国などに治める費用です。この法定費用を先にもらっておかないと、車屋さんはお客さんの車を車検する際に、立て替えないといけなくなります。
もし、支払いが滞ってしまえば、車検をやってるにもかかわらず本人が国へ支払うべき法定費用も立て替えてるので車屋さんとしては商売があがったりになってしまう。
車検が高いと思われているのは、この法定諸費用が絡んでくるためでもあります。
車検時に更新して加入する自賠が安くなれば車検も安くなる
ここからは本題になります。2021年の4月から新自賠責保険料として金額改定が入ります。そして値下げが決まっている。
実は、この切り替え時をうまく利用すれば車検代が安くできるんです。
以下、その方法です。
例えば3月30日や3月31日に車検満了を迎える車があるとします。この場合、2~3日車屋さんに預けておいて、検査を4月1日以降にしてもらうということ。
4月1日以降の自賠が安くなってから、新しく自賠を切ってもらって検査をする。特に車を乗る都合がない人にはお勧めできます。
今回1割程度自賠が安くなるという事なので、登録する日によっては2000円位安くなるということです。
これと同じ方法で、4月1日から自賠が値上げになる場合も安く車検を取る方法があります。それは逆のパターンで、4月に満了日を迎える車の車検を短縮して3月に登録すること。
車検満了日が前倒しになってしまいますが、数日の前倒しより金額が安くなるのであればアリな方法です。
もちろんこれらは不正な方法でも何でもないです。
応用すると、13年や18年超で重量税が上がるタイミングを狙って、車検を短縮する方法もあります。
車屋さんは表立ってこういうことを勧めてこないので、テクニックとしてはこういった方法があるということを覚えておくといいかもしれません。
3月末から4月頭に車検を迎える人にしか有効じゃないですけどね。逆を言えば中古車を買う時も同じですね。3月に登録するより4月に登録するほうが安くなるという事です。
ご参考までに
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。