Categories: 電装系

アイドリングストップとセルモーターについて。アイドリングストップは経済的なのか?

本日はちょっとアイドリングストップについてのお話を


先日講習を受けてきて、有意義な情報を得てきたのでみなさんにもお伝えしたいと思います。

まずは近年のアイドリングストップについて。

トヨタのプリウスなど、エンジンをかけるのにハイブリッドモーターをセルモーターとして使うタイプのものは全く関係ありません。
ここではあくまでもセルモーターを使ってエンジンをかけるアイドリングストップについて。

アイドリングストップをすると、エンジンがかかっている時間が短縮されて燃費がよくなる。
これは小学生でもわかる理屈ですね。では、その都度エンジンをかけたり止めたりしていると、何かに負担はないのか?
ということ。

そうなんですよ。やはり心配なのはセルモーターだと思うんです。

日産のセレナは画期的で、オルタネーターをセルモーターにしています。
どうするかというと、アイドリングストップでエンジンを再始動させるときには、オルタネーターをモーターにして回します。

その力はVリブドベルトを介してクランクシャフトを回してエンジンをかける。なるほどコレならセルモーターの寿命を考えなくてもいいし、
ギヤ同士のかみ合いの音がなくなるので、静粛性にもたけてきます。

だけど他のメーカーはまだ殆ど、セルモーターを使ってエンジンを再始動します。
アイドリングストップを備えている車については、従来のセルモーターではない強化品をどのメーカーもいれてあります。

現時点でわかっているものをお伝えしたいと思います。

メーカー セルモーター使用限度 アイドリングストップ
専用バッテリー価格
備考
ダイハツ 27,4万回 10400円 イース
スズキ 18万回 軽10800円
普通車30000円
軽全般
スイフト
マツダ 18万回 42000円 デミオ
スバル 18万回 38500円 インプレッサ
三菱 無制限 55000円 ギャランフォルティス
トヨタ 不明 38000円 ヴィッツ
日産 ベルト駆動 60000円 セレナ
ホンダ 不明 不明

こんな感じになっています。

※3〜4年前のデータです。現在のではありませんので参考までに。

ちなみにトヨタのヴィッツのセルモーターは常時エンジンとかみ合い式になっているそうで、
フライホイールに1WAYクラッチがついています


ヴィッツのセルモーター、フライホイール


これがフライホイールで、真ん中に1WAYクラッチが入っています。
つまり、いつもはリングギヤは回っていない状態になっているということですね


セルモーターはいつもリングギヤにかみ合っていて、エンジンがかかると1WAYクラッチが動いて
エンジン回転は真ん中だけ動力を伝達して、リングギヤとセルモーターは常にかみ合っているけれど、

クラッチで空転させられているということですね。

ちなみにセルモーターの使用限度は18万回というのは、大体デンソー製だからではないかと。

さらに1回エンジンをかけると1というカウントで18万回OKなのかというと、そうでもないらしい。

エンジンを始動するのにセルモーターを7秒以内の時間で駆動させてエンジンをかけられたら1カウント。
7秒以上セルモーターを回したら、実に4カウントというカウントでECUが計測しているそうです。

使用限度を超えたら、当然アイドリングストップはしなくなり、チェックランプが点灯して
セルモーターの交換を促すそうです。

大体20万キロ走行を考えているということでした。

アイドリングストップとセルモーターについてでした

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