ハイブリッドカーです。
省燃費且つ経済的、そしてクリーンである。
ここ数年でかなり市民権を獲得しましたね。
ちょっとおさらいしておきたいんですがハイブリッドカー。
ハイブリッドカーを普通の整備士が点検整備してはいけません。
国の定める低電圧講習を受けて、修了証書をもっている人しか整備しちゃいけません。
ハイブリッドカーは、整備の取り扱いを間違えると感電して
最悪死に至るケースもあります。
高電圧回路については、オレンジ色の被覆の配線で統一されています。
プリウス登場以降のハイブリッド車ですよ。オレンジ色の配線には間違っても触らないように。
今のハイブリッドで大体500Vくらいの高電圧を使用しているそうです。
19年度はハイブリッドカーの整備中による感電者が全国で5名いたそうです。
とにかく取り扱いを間違えたら危ない車なわけです。
一般的にハイブリッドカーにはセルモーターがありません
中には緊急始動時のために備え付けている車種もありますが、
ハイブリッドカーにセルモーターは実は必要ありません。
これはどういうことかというと、ハイブリッドバッテリーにより、ハイブリッドジェネレーターを回します。
それによるエンジンクランキングをおこすことが可能のなので
セルモーターでクランキングをさせる必要がないのです。
なので、ハイブリッドカーでセルモーターを取り付けてあるのは緊急始動時に使うということ。
逆を言うと、ハイブリッドシステムが走行中に壊れてしまったら、エンジンを止めてしまえば
再始動ができなくなります。
それらを恐れてセルモーターをつけているハイブリッドがあるということ。ホンダなどがそうですね。
トヨタのハイブリッドには付いていません。
そしてハイブリッド車にはオルタネーターも必要がないということ
当然発電機は備え付けておかないと、駄目なんですが、自動車に昔から搭載されている
交流発電機であるオルタネーターは必要ないということ。
これもハイブリッドモーターが役割を果たしています。
ラジコンでもミニ四駆でもなんでもいいですが、小さいモーターからの電極に配線をつないでください。
そして、その配線を豆電球に取り付けます。
この状態で、手でモーターのピニオンギヤを回してやると豆電球が点灯するってしっていましたか?
モーターは発電機でもあるということなのです。
なので、ハイブリッド車に搭載されているハイブリッドモーターが、走行中に発電しています。
それをハイブリッドバッテリーとエンジンシステム用の12Vバッテリーに充電しているということ。
当然ハイブリッドバッテリーは500Vくらいの電圧になっているので、
DCDCコンバーターで12V近辺に減圧して充電しています。
だからオルタネーターも付いていなくてよい。
回生ブレーキなどがいい例ですね。エンジンブレーキ時にモーター抵抗により
電力を充電しつつ、その抵抗でエンジンブレーキを強力にする。つまりハイブリッドカーは
ブレーキパットが長持ちする!
ハイブリッドカーを牽引するときは駆動輪を必ず持ち上げる
これもハイブリッドモーターがいたずらするため。ふつーに牽引すると
モーターが充電を起こしてしまうわけですね。漏電による火災の恐れを防ぐため
駆動輪は持ち上げる必要があります。
ハイブリッドカーならではの取り扱いっていろいろあるんですよね。
特性を覚えておくだけで、いろいろ役に立ちますので頭の片隅にでも放り込んでおいてください。
ハイブリッドカーについてでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。