エンジンは消耗部品を交換していても不調になる!エンジン不調の予期せぬ原因と対処法

車を使う前提として、エンジンがきちんと機能していなければ話になりません。免許を取って車を運転するようになった人で、エンジンが不調な車に乗ったことがある人ってどの位いますかね?

エンジンは当たり前にかかるもの。そして、当たり前に動くものだと思い込んでしまっていませんか?エンジン不調の症状に出くわすと、かなり驚くのではないでしょうか?

今日もこんな相談が寄せられました。

「妻が乗ってる車、朝のエンジンかかり方が変だったのですぐに見てほしい!」

どのような症状だったか問診をしてみましたが、とにかくいつもと違ってかからなかった!との事。整備歴を確認すると、バッテリーは昨年交換されていました。

万が一の事を考えるとマズいので、車を預かって点検してみましたが、症状がまったく再現できなくて好調でした。ダイアグコードも拾っておらず、とりあえず3日ほど預かってみることにしました。

このように、いつも絶好調なエンジンが不調になると一気に不安になります。僕も整備士になる前はエンジンの不調に悩まされることがありました。

エンジンの消耗部品を交換する必要性

エンジンを好調に使うためには日々のメンテナンスは欠かせません。定期的なエンジンオイルの交換や消耗部品が最初に挙げられます。

メーカー指定交換時期前にはエンジンオイルとオイルフィルターを交換。その他エアクリーナーの交換。消耗してきたスパークプラグ、ファンベルトなど。

使っていけば部品が消耗していくのは必然です。定期交換部品は、その距離や時期が来た時に交換することでエンジンの性能を維持します。

これら消耗部品は交換するタイミングがわかるので、きちんとした整備をしていけばエンジン不調を回避できます。

消耗部品の交換以外にエンジンが不調になる原因は?

消耗部品を定期的に交換していれば、エンジンの不調を完全に防げるかというとそうでもありません。

エンジン不調には予期せぬ故障というものも存在します。どういった故障か?

それは、交換時期が定められていない電子部品の故障です。例えばエンジンにはたくさんのセンサがついています。吸気温度センサ、水温センサ、スロットルポジションセンサ、バキュームセンサ、ノックセンサ、O2センサ、AFセンサ・・。

センサと名がつくものをあげていくとたくさん出てきます。これらセンサの中で、定期的に交換をしてくださいと明記してあるものはO2センサ位ですかね。

外国車などはO2センサを定期交換部品として定めています。

あとは不具合が発生してから修理するといった発生対応で、修理交換していくのが殆どです。

これらセンサの中には、故障をすると著しくエンジンの調子を落とすものも存在します。

エンジンの予期せぬトラブルで一番多いのが、電子部品の故障です。

エンジンの3要素を満たしているか?

エンジンの3要素というものをご存知でしょうか?良い混合気、良い圧縮、良い火花。これらがきちんとしていないと、エンジンは不調になってしまいます。

定期交換部品だけでは、この3要素を維持できないものがあります。

良い混合気をエンジンに送るには、ちゃんと吸気してあげないといけない。そして燃料もきちっと噴射してあげないといけない。

写真は11万キロ走行したエンジンの吸気ポートです。混合気がインテークバルブより燃焼室へ吸い込まれていくわけですが、すごいカーボンですよね。

距離を乗ってくると、吸気系統が目詰まりを起こしてきます。エアクリーナーを交換すればいいんじゃないの?と思うかもしれませんが、それ以降の部分です。長くエンジンを使ってくるとブローバイガスが吸気系統を汚してきます。

スロットルバルブにはカーボンが溜まり、インテークマニホールドからインテークバルブには少しずつですがカーボンが溜まる。

こうなると、正常な量の混合気が入らなくなるのでエンジンが不調になる事があります。これは定期交換部品を交換していたとしても起こりえます。

どうすればいいかというと、エンジンのカーボンクリーンというものが有効になってきます。

燃焼室にカーボンが溜まると、ノッキングを誘発しやすくなります。これまた不調の原因になる。

エンジンには定期交換部品以外にも必要な整備がたくさんあります。

特に吸気系統のつまりはエンジンコンディショナーなどで定期的にきれいにしてあげないと、アイドリングが不安定になってきます。

エンジンが不調になった時の対処法

もしエンジンがいつもと違い、不調になったらどうするか?

落ち着いて確認すべきなのは、メーターのランプ。いつもと違う警告ランプが点灯していないか?そのランプの色は何色か?

赤のランプが点灯していたということなら、エンジンを止めて救援を読んだ方が無難です。油圧警告灯や水温警告灯など。

黄色いチェックランプが点灯していたら、落ち着いてエンジンの状態を観察します。アイドリングが持続するか?もし持続するのであれば、整備工場に電話をしてすぐに車を持ち込んでください。

ランプも何も点灯しないで、エンジンがアイドリングしないような状態であればこれも救援を呼ぶしかありません。

黄色いチェックランプが点灯して、自走できそうかどうか?

周りの交通の妨げにならないところに停車して、工場に連絡を入れて指示を仰ぐようにしてください。

エンジン不調でも自走できるものとそうでないものが存在します。

もしあなたがエンジン不調を経験できたのなら、それは貴重な経験となるでしょう。誰しも初めてのエンジン不調はびっくりするものです。

経験を重ねていくと、より落ち着いて行動ができるようになると思います。

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