トラックメーカーの日野から車両火災につながるとして注意喚起が出ています。普通の乗用車であっても同様の部品を使ってる車もあるので紹介します。
それはどういう内容かというと、ハブベアリングについてです。トラックに使われているハブベアリングはテーパーローラベアリングというものを使っています。
基本的に車検ごとの分解で、ベアリングを点検して洗浄したのちグリスを新品に詰め替えます。
ベアリングって車軸に使われている最重要部品です。タイヤと同じ回転を小さなベアリングで回している。
ここに水が入ったりすると、錆びたりして焼き付きが発生する。当然高速回転をするベアリングが焼き付くと熱をもって発火するということ。
目次
ハブキャップに損傷がないか点検すること
タイヤの真ん中にハブロックナットが見えていない車。
写真のように密閉されたハブキャップで隠されているタイプは、グリスの詰め替えが必要なテーパーローラーベアリングを使ってます。
このハブキャップを目視して、傷などがあったら交換すること。錆びてる場合も交換。写真の車は交換したほうがいいですね。
こちらもトラックですが、フリーハブの部分。パッキンが使われているので、分解時には当然交換です。何せハブに水を入れてはいけません。
大型トラックなどの後軸にはWタイヤになっています。ハブを分解するとこのようになってます。
ハブ内部のベアリンググリスを奇麗に詰め替えます。ベアリングもちゃんと新品のグリスに詰め替える。量が適正でないと、これも焼き付きにつながります。
ハブのベアリングをきちっとメンテナンスしないと、ベアリングがすんなり抜けないこともあります。段付きや引っかかりが起きている可能性が高いです。
乗用車のハブはどうなっている?
乗用車のハブベアリングは、非分解式のものが多いです。ボールベアリングが多くて、内部にグリスが充填されています。ベアリングは非分解式なので、異音が出たら交換。
殆どのタイプがこちらと同じボールベアリングを採用しています。
今の車はABSの車輪速センサを内蔵しているタイプが多く、ベアリングケースASSYでの交換になります。トヨタのリヤなどはこういうタイプです。
車輪速度センサも組み込まれているため部品代が高い。
乗用車でテーパーローラベアリングを使ってる車は、平成初期の車です。例えばFFのスターレットのリヤハブなど。
ハブのセンターナットのネジも小さくて、こんな締め付け加減で大丈夫なの?と不安になってしまうほどで締めています。
この手のテーパーローラベアリングはプリロードの調整をちゃんと行わないと、すぐにベアリングを壊してしまう。
テーパーローラーベアリングはグリスも詰め替えないといけないし、組むときにちゃんとプリロード調整をしないといけない。こういった理由からリヤもボールベアリングに変わってきました。
ベアリングって異音が出たらすぐにでも修理しないとやばいです。ブレーキと同じくらいヤバいです。
放っておくと、車両火災につながるかもしくはタイヤが飛んで行ってしまう。そんな事態に陥ってしまいますので注意が必要です。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。