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法定点検をしていないと、これからの時代過失を負う可能性がある

法定点検を受けていますか?

あなたは車の法定点検を受けていますか?法定点検って何?車検と何が違うの!?

こんな風に思った人は要注意!これからの時代、法定点検を怠っているとあらゆる面から過失を負う可能性が往々にしてあると予想されます。

車検を受けていれば大丈夫でしょ?と思ってる人はちょっと認識が甘いかもしれません。ここでは法定点検と車検の違い、それによる問題点などを考えていきましょう。

車検は継続検査と呼ばれる必ず受けないといけないもの

車に乗っている以上、車検という言葉は聞いたことがありますよね?車検は自家用の乗用車なら2年に1回訪れる出費・・・。という認識でしょうか?

いえ、違います。車検は、国が定めた基準に使っている車が適合しているのかを検査する試験です。もし、検査基準から車が外れていたら整備しないといけません。これらを一括して業者にお願いしている人がほとんど。なので費用がかかるというダークなイメージがついて回ります。

車検を受けないとどうなるって?これは一発で免停です。車検を受けていない車を運転すると違反になり、免許停止になります。そしてもし車検切れの車で事故を起こしたら、自賠責保険も切れている可能性があり、被害者へ賠償金などを支払えない可能性がでてきます。

車検を受けないとそれ以降は車を使えない。これが車検です。この辺りは車を乗ってる人ならある程度認識を持ってるでしょう。

法定点検とは?

法定点検は自家用の乗用車なら1年ごと。自家用車の貨物なら6ヶ月ごと。事業用の貨物であれば3ヶ月ごと指定された点検をしないといけないことになっています。

この法定点検がまだまだユーザーの認識がゆるい傾向がある。ここが危ないということを今回は伝えたい。

法定点検は国が定めた点検事項を行わないといけないとされています。

道路運送車両法

第四十七条 自動車の使用者は、自動車の点検をし、及び必要に応じ整備をすることにより、当該自動車を保安基準に適合するように維持しなければならない。
(日常点検整備)
第四十七条の二 自動車の使用者は、自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に、国土交通省令で定める技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項について、目視等により自動車を点検しなければならない。
2 次条第一項第一号及び第二号に掲げる自動車の使用者又はこれらの自動車を運行する者は、前項の規定にかかわらず、一日一回、その運行の開始前において、同項の規定による点検をしなければならない。
3 自動車の使用者は、前二項の規定による点検の結果、当該自動車が保安基準に適合しなくなるおそれがある状態又は適合しない状態にあるときは、保安基準に適合しなくなるおそれをなくするため、又は保安基準に適合させるために当該自動車について必要な整備をしなければならない。(点検整備)

罰則すら書いてないですが、法令で定まっています。

保安基準に適合しないものが、明らかにわかる場合警察官に整備不良の切符を切られることもあります。例えばブレーキランプが切れていたら6000円の切符を切られちゃったよ・・。

というお客さんも何人もいました。

僕が危惧するのは、法定点検を受けていない車両が近年のSNSで炎上してしまう時代が来るんじゃないかということ。

法定点検を受けていないということ

法定点検のステッカー期限が切れている状態です。

法定点検を受けているかどうかは点検ステッカーを見ればわかります。車検ステッカーとは違う丸いステッカーですが、この期限が切れていると法定点検をうけていないことになる。

ここをついてくる人が出てくる可能性がある。

ケース

Aさんは会社の車で全国を営業として飛び回っています。車での移動がかなり多く、それなりに気をつけているつもりですが、最近ブレーキを踏むと

「キキキキ」

といった音を発生することになったので、部長に相談しました。

その時の部長の答えは

「来年の車検の時に車屋にみてもらえ!」

Aさんは一抹の不安を抱えながら、渋々そのままの状態で営業に出ていました。

その日もいつも通り、営業に出たつもりでした。

納品する品物をごっそりと積んで、Aさんは県外まで営業にでかけました。急いでいる時にまさかの事故渋滞。Aさんはやむなくブレーキを踏みました。その時

「がががががが ]

ブレーキがいつも通り効かなくて、制動力もなし。Aさんが運転する会社の車はそのまま止まれないで前走車に追突されました。

前走車を運転していた人は、ある程度車に詳しいBさんでした。

どうして追突したのか?と問いただされたAさんは、ブレーキがいつものように効かなかったと話すと、前走車を運転していたBさんはAさんの車のフロントガラスに目をうつすと、

「この車、法定点検を2ヶ月も受けていないじゃないか!」

そうなんです。法定点検を受けていたらブレーキパッドの残量をチェックして必要であれば交換されていました。つまり今回の事故は起こらなかった。ここをBさんは訴えて、Aさんの勤めてる会社に対して裁判を起こすことにしました。

こういうケースが今後増えてきます。今の日本はアメリカ社会のようになってきていて、個人が法人を相手に訴訟を起こすことなんて珍しくなくなってくる。

そういうクレーマー個人は、法人のコンプライアンス違反を目ざとく探してくるわけです。法定点検を受けていないがために起こった事故なんて格好の餌。

それをネタにつるしあげられてしまいます。当然裁判を起こされても勝てる見込みはありません。それよりもAさんの会社がそういった不祥事で表舞台に出ると、社会的信用を失墜する。これが怖い。

いざ車の修理代よりも社会的に抹殺されてしまう重大さ。このあたりを相手に付け込まれる可能性がでてくるわけです。

個人であれば見逃される。いや、これはもう少し先の話でしょう。今は法人がターゲットにされる。法人がコンプライアンスを遵守していないとなるとそれはそれで大問題です。

個人の車は、自分自身で12ヶ月の点検項目を点検している人もいると思います。点検ステッカーが切れてるからといって、全ての車が整備不良のわけではありません。

車に詳しい人なら自分自身で分解整備をして、自分の車のコンディションはきちんとチェックできているはず。

どうかこれを読んでいる経営者の方は、最低限必要な定期点検も受けるようにしてください。点検を受けているのに起こってしまった事故であれば致し方ありません。

法で定められた点検をしないで起こしてしまった事故。それが点検をしていたら防げていたとなればなおさらです。まずは法人がターゲットにされるでしょう。そのあと個人がそれぞれターゲットに移っていく。

車業界では、法定点検は従業員全て受けています。そのように陸運局からお達しが10年近く前から出て、遵守しています。整備士の乗る車であっても1年経過すると、ブーツが破けているなんてことはよくあります。

お客さんの中で警察官の人も数人いますが、警察官の人は必ず法定点検を受けてくれます。もっと厳しいのが、自分の陸事管轄外へ転勤になった場合、きちんと住所変更までしないといけないというんです。

これは徹底していますよね。数年たったら戻ってこれるとわかっていても、勤務地が別の陸事管轄へ異動になる際にはわざわざ車庫証明をとりなおして、住所変更までするのです。さすが。

法定点検の時期で、もう一度列挙すると

自家用乗用車と軽貨物は1年ごと

自家用貨物は6ヶ月ごと

事業用貨物は3ヶ月ごと

ほとんどの方は1年ごとが法定点検になります。

これからの時代、自分の身は自分で守らないといけません。

そのためにするべきことは法令遵守。車を使っているのであれば法定点検、車検を必ず受けるということ。そしてドライブレコーダーを取り付けて、業務車両を守るというところから始めないといけません。

何か大事に至った時に、自分に過失が出るようなことはできる限り避けるようにしましょう。

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