なるほど、目からうろこな質問をもらいましたので、ご紹介します。事の発端は、免許を取って新社会人として働いてる人。この度はれてマイカーを買うということになり、ひとつ前のフィットを中古でチョイスされました。
免許取り立てのマイカーです。僕も思い起こせば、車に何かがあって朝エンジンがかからなかったらどうしよう・・。ということを悩んだこともありました。
そんな時は車を買ったお店が整備工場を持っていれば、法定点検などをしてもらえばプロの目で車の状態などをアドバイスしてもらえます。
このお客さんに質問されたこと。
「ホンダ車にトヨタの純正エンジンオイルとかって入れてもいいんですか?壊れませんか?」
まずこんな発想が思いつかなかったので、その質問自体にびっくりしました。逆に何故そうしたいのかなと聞き返してしまいました。
するとトヨタからGRのエンジンオイルが出ているとネットで記事になっていたので試してみたいとのことでした。
確かに話題に上った製品なら、試してみたい気持ちもわかります。でも、自分の車はメーカーが違うホンダ車・・。駄目かなと。
そもそも他の自動車メーカーの純正エンジンオイルを入れても大丈夫なのか?というストレートな疑問ですが、結果を書くとグレードと粘度さえ適合していれば大丈夫です。
このトヨタ純正エンジンオイルは僕が次に入れようと買ってあるものです。グレードはSN Plus。粘度は0W-20となっています。
日産の車であっても、ホンダの車であっても、このグレードと粘度が同じ車ならば問題なく使用ができます。
というのも日本車のエンジンオイルにおいては粘度はSAEの分類。グレードはAPIで区分されています。このグレードと粘度が適合さえしていれば、エンジンが求めている性能を担保している証拠になります。
メーカーが違っていようが何しようが問題ないです。
たまに純正オイルの中には粘度の記載がないものもあります。ホンダの純正オイルでも粘度の記載がないものが存在します。
そういったオイルが新車充填されている場合は、代替オイルとして決められた粘度とグレードが存在するので、説明書に記載があるものであれば他社メーカーのものでも使えます。
エンジンオイルやブレーキフルードに関しては他社のものだろうが問題なく使用が可能です。しかし問題なのはミッションです。
特に多段ATやCVTなどはそのメーカー純正のものを使わないと不具合が起きるものが存在します。
ミッションオイルに関しては他社のものを使うのは避けたほうが無難です。マニュアルミッションのマルチグレードのギヤオイルは大丈夫ですけどね。
CVTやATFは純正を使うのが一番安心です。次いでアフターパーツメーカーのフルードです。これらのフルードには汎用性があるので、ある程度ストライクゾーンが広いです。
他の自動車メーカーの純正ATFなどは、一般的なATなどになら使えなくもないですけど、不具合が出ることがあるのでやめましょう。
一時期スズキのギヤオイルも純正オイルか指定されたオイルのみを使ってくださいと、注意喚起がありました。
メーカーが純正を使わないと駄目だとアナウンスしているものに関しては、純正オイルを使ってください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。