当時280馬力、リッター7kmのGT-RエンジンをHKSが600馬力でリッター20kmへ

何度も目を疑ってしまうようなニュースでしたね。

スカイラインGT-Rといえば、日産の大人気スポーツカーです。今ではプレミアムがついていて、中古車市場も相当高騰しています。

スカイラインGT-RはR32、R33、R34とあります。搭載されているエンジンはRB26DETT。直6エンジンのツインターボが搭載されています。

このRB26DETTをチューニングメーカーであるHKSが環境にやさしい取り組みとして「600馬力で燃費20kmL」というのだから、ビックリします。

ちなみにR32型GT-Rは280馬力で、10・15モード燃費でリッター7kmでした。

600馬力のリッター20kmという数字がいかに途方もないものかわかってもらえると思います。

旧車のエンジンを現代の技術で馬力を2倍の燃費を3倍にできるのか?

日産GT-Rが出始めたのって、今から30年位前になります。30年前に作られたエンジンを現代の技術で馬力を2倍、燃費を3倍にすることなどできるのだろうか?

RB26DETTはR32から出始めたとして、R34に載せられる頃には熟成が重ねられています。それでも、この数字は・・。とびっくりしてしまいます。

30年前と今ではどの程度制御技術が変わってきているか?

まずECUの性能は飛躍的に向上していますね。よく同年代のRX-7などではコンピューターが前期と後期で16ビットから32ビットになった。

そもそも30年前のパソコンと今のパソコンってどうですか?30年前のパソコンってMBの時代ですよね。ハードディスクも。それが今ではGBは当たり前のTBです。

容量もCPUもメモリも全てが違う。もちろんOSも違う。

頭脳であるコンピューターがこれだけの進化を遂げているので、制御は比べ物にならないくらいきめ細かく行えるわけです。

そして当時の技術では作れなかった部品などを現代で作り、それらをうまく制御してあげる。このことにより標題の数値が達成できていると。

HKSのADVANCED HERITAGEが行ってる事

HKSのYouTube動画で詳しい解説がされています。

大きく以下の点を変更しているようです。

・プラグ部にプレチャンバ搭載

・バーチカルターボチャージャーの搭載

・デュアルプレナムインテークの搭載

・デュアルインジェクションの採用

吸気系統、インジェクション、ターボ。それらを制御するものなどなど。

これらを見直して600馬力でリッター20kmです。

これがいかにすごい事か!

詳しくはHKSのYouTube動画をご覧ください。

出力の600馬力はHKSならたやすく達成するとして、問題は燃費です。動画ではリッター20kmとおっしゃっています。

これがどの燃費モードで20kmなのかはわかりません。もしかしたらグロス出力での想定なのかもしれません。

もしかしたら現在のWLTCモード燃費でリッター20kmかもしれません。

どちらにしろ、当時のGT-Rのエンジンとは比べ物にならないくらいものになるのは容易に想像がつきます。

これからは旧車も環境と出力、低燃費を求めていく

HKSが取り組みだしたアドバンスドヘリテージ。まずはRB26DETTからとされています。しかし、今後は違うエンジンなどでも展開していく可能性もあると思います。

HKSが得意とするエンジンはたくさんあります。

それら90年代の日本が生み出したスポーツカーたちが、現代の技術で制御して低燃費、低排ガス、さらに高出力というものに変化したのならこれは素晴らしいことだと思います。

トヨタの2Jや三菱の4G63。スバルのEJ。マツダの13Bなど。これらがアドバンスドヘリテージで最新技術の中でよみがえったらどうか?

旧車にはその当時のままで楽しむのが一番だという人も居るでしょう。ですが、毎日通勤に使っている人も多いです。そういう人にとっては良き選択肢になるのは間違いありません。

HKSってすごいと思っていたけど、まさかここまですごいとは・・。HKSというメーカーのすごさを再認識させられました。

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