ハイオク指定のエンジンがあります。ハイオク指定というのは、入れるガソリンでレギュラーではなくてハイオクを入れてください。というエンジンです。
いわゆる高性能エンジンに多い。
しかし、大体の人が知ってる事実となりましたが、ハイオク車にレギュラーをいれても壊れない。
何故かというと、ハイオク車にレギュラーを入れたとしても、ノッキングをセンサが感知して、点火時期をコンピューターが最適に調整するためです。
では何故ハイオク指定車などがあるのか?
ハイオク車にレギュラーを入れても壊れないのに、どうしてハイオクを入れないといけないのか?
これは簡単なことで、よりパワーを振り絞るためにハイオクを使います。
ハイオクとレギュラーの違いは何といってもオクタン価。耐ノック性とも言いますが、ハイオクの方がノッキングに強いわけです。
例えば、圧縮比を上げていくとノッキングしやすくなります。しかし圧縮を上げたほうがエンジンにとってはパワーが出しやすい。
レギュラーだと5000minのトルクカーブで負荷を与えるとノッキングが出たとすれば、ハイオクならもう少し攻め込めるわけです。
そうやって、燃料も指定してパワーを絞っているエンジンにハイオクを使います。
GR86やBRZはハイオク指定。ND型ロードスターもハイオク指定です。
外車にハイオクを入れないといけないのは、そもそも向こうの燃料と日本の燃料のオクタン価の違いにあります。
向こうの燃料に合わせるには、ハイオクとレギュラーを1対1で混ぜ込んだくらいのオクタン価にしないと駄目なんです。
なので、欧州車はハイオク指定となります。
それでは極論として、点火時期の補正が入るとして、ハイオク車にレギュラーを使い続けてもいいのか?という点について。
これは、長期テストで試さないと正確な結果は出ないと思いますが、ダメージは蓄積されていくと思います。
理由は、一発目にノッキングが発生し、ノックセンサが感知してコンピューターが補正を入れる。その動作が頻繁に発生するわけです。
つまり最初に発生したノッキングっていうのは、本来ハイオクなら発生しないわけです。この最初に発生したノッキングが後々にダメージとして蓄積されていくんじゃないかと。
それがいつかあふれかえった時、エンジンに何が起きるのか?
いいはずがないですよね。
これ、今の時代逆も然りと言えるかもしれません。例えばレヴォーグのCB18エンジンはあえてレギュラー指定とされています。
いたずらにハイオクを入れないでくれと。レギュラーで最大限の性能を発揮できるようにセッティングされているようなので。
そんなエンジンにハイオクを入れると、燃えづらさが仇となりカーボンデポジットが堆積しやすくなるんじゃないかなと。
自動車メーカーが設定している燃料は守ったほうがいいという事です。
ただし、僕は新車で買ったハンターカブにずっとハイオクを入れ続けています。これがどうなるのかは観察中。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。