本日は覚えているうちにオオモノ更新。
ハイエースのタイミングベルト交換レポートです。
このハイエースには3Lという原動機がつんであります。
その3Lのハイエースのタイミングベルトをウオーターポンプと
クランクのオイルシールと共に交換しました。
ライトエースやタウンエースは3Cというエンジンね。
ハイエースはソレとは違う3Lです。
はっきり言って3Cよりも3Lの方がベルトの取り回しは短いので
簡単です。
実はハイエースのタイミングベルトは初めて交換しました。
いろいろと今までタイミングベルトを変えてきたけど
ハイエースは今回がデビュー。
結果的に感想を言うと、
「やりにくい」
と思いました。技術的に難しいことはなかったけど
その過程でいらいらするところがたくさんあった。
画像はあまりないので一気に更新だ!
まずはクーラントを抜きます。
で、キャブオーバーのタイミングベルト交換というのは
とにかく全て外してから。
まずはエンジンフードを開けて、
運転席を外して、その下のパネルを外して、センターコンソールを外します。
あとはしゃがみこんでの作業になるので腰が痛くなること確実。
クーラントを抜き終えたら
まずはファンのネジ12mm4本をベルトが張っているうちに
緩めておきます。
そして補記類のベルトを外しにかかります。
この補記類のベルトがハイエースはやりづらい。
エアツールが入らないのでスパナでアジャスターを
ちまちまちまちま回しながらベルトを緩めて外さないと駄目。
特にエアコンベルト。工具がはいらんからスパナで緩めて
ベルトを外します。
ちなみにオルタネーターはWプーリーで
2本がけです。
合計4本のベルトを外します。
そしたらラジエターのアッパーホースも外してしまおう。
邪魔臭いからね。
で、ファンシュラウドを外します。
上下分割タイプで上のネジ10mm2本を外して
上と下のシュラウドを止めている10mmのネジ2本外せば上に
取れてきます。
ファンシュラウドを外したら、次にファンを外します。
さっきネジは緩めてあるので簡単にいきます。
そしてクランクプーリーのネジを19mmをj外します。
今回は専用インパクトを使いましたが
なければセルモーターで外せると思うよ。
で、タイミングベルトカバーを外します。10mmのネジ11本だっけ?
そのくらいで止まっています。
ベルトカバーのネジを外してもタイミングベルトカバーは外せません。
クリアランスがないのです。
エアコンベルトのアイドラープーリーを14mmのナットを外して
外します。
これでもハイエースのタイミングベルトにたどり着けないので、
次にパワステのアジャストのブラケットのネジをエンジン側で
外してパワステ側で緩めてステーを動かして空間を作ります。
これで何とかタイミングベルトカバーを外せます。
赤がカム
下の茶色がウオーターポンプ。
その右の黄色が噴射ポンプ。
左下の水色がアイドラー
一番下の黄緑がクランク
右下のピンクがテンショナー
という配置になっています。
交換するのはタイミングベルト、テンショナー、アイドラー、
クランクシャフトオイルシール、ウオーターポンプ
以上です。
まずは圧縮上死点を出しておいて
タイミングベルトを外します。
テンショナーはネジが3箇所ついています。
テンショナーを動かせるようにしておいて、
一番端に寄せてネジを締めておいて
タイミングベルトを外します。
合いマークもわかりやすい位置にあるので
おそらくタイミングベルトの掛け間違いは
ハイエースではあまりないと思う。
で、クランクシャフトのオイルシールを換えるので
クランクシャフトのスプロケットをはずします。
さび付いているのでプラハンでちょっと叩いて
ドライバーなどでちょっとこじれば抜けてきます
タイミングベルトカバーからオイルが漏れていたら大体
クランクシャフトのオイルシールが傷んでいます。
三菱はオイルポンプが良くもれるけどね。
クランクシャフトのオイルシールをドライバーやSSTでこじってぬきます。
傷をつけないようにしてね。
オイル漏れの原因になるからね。
固くてなかなか抜けないよ。
ある程度手ではめて、後はエクステンションなどで
打ち込みます。
強く打ち込むとまがってオイルが漏れます気をつけてね。
オイルシールはデリケートです。
ちょっとでもしくじるとオイルが漏れてきます。
どのくらいの位置まで打ち込んであったか外す前に確認しておきましょう。
つぎにウオーターポンプを交換します。
12mmのネジをガンガンと外していこう。
ネジを全部外したら、プラスチックハンマーで
叩いてやると外れてきます。冷却水が一気にでるので注意
で、古いパッキンをきれいにはがします。
これが一番いやな作業。こつこつときれいにします。
これで新しいのをはめますが、付属している紙パッキンだけじゃ
ちょっと心細いので
MHOはエンジン側に液体パッキンを塗布してから取り付けています。
ミクロな段差ができてしまってるからです。
ウオーターポンプも交換。
ファンのプーリーがつく場所にスタットボルトがついてなかったので
はめてから交換しました。
ペーパークリップで抑えながらやると簡単だよ。
各合いマークをずらさないように組みつけていきます。
で、テンショナーのネジを緩めておいて
クランクを2回転させてテンショナーを締めるというのが
正規のやり方ですが、
これはMHOは進めません。
とりあえずベルトをつけたらテンショナーのネジを締めておきます。
そしてクランクを1回転させてみて、テンショナーを一度ネジを緩めて
またスプリングの力で張りを調整。
で、クランクをもう一回転させてからもう一度テンショナーのネジを緩めて
締める。
そして各合いマークがあっているかどうかを確認します。
何故こんなやり方かというと、
テンショナーのネジを緩ませておいてクランクを2回転まわせって
説明書に書いてあるけど、これってやばいんだよね。
圧縮がかかって一気に抜けてクランクが一気にまわっちゃうところってあるでしょう?
その時にタイミングがずれる可能性があるんですよ。
まじで。だからMHOはそれを避けるためにテンショナーを
締め付けておいて回すようになりました。
あとは元に戻すと。
一番いやなのがタイミングベルトカバーをつけるとき。
噴射時期のクランクの溝と目印のピンがあるんだけど
そのピンがタイミングベルトカバーから突き出ています。
このピンを入れながらクリアランスのない場所で
タイミングベルトカバーをとりつけるのがハイエースでは難しい。
しかもタイミングベルトカバーには2つパッキンがついています。
外周とウオーターポンプの周り。
ぐずぐずしていると取れちゃうし、
パッキンを取れないようにカバーをピンにあわせて
はめるのがすごい難しいのです。
で、全て終わったら、クーラントを入れて
エア抜きをしつつ水漏れオイル漏れがないかを確認しましょう。
以上ハイエースの3Lというエンジンの
タイミング交換レポートでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。