現行ハイエースのエンジンオイル交換をして気が付いたことがあったので、取り上げてみたいと思います。
型式はQDF-GDH206Vというものです。
僕はハイエースといえば、KDH-206系統しか触ったことがなかったので、現行ハイエースは新鮮でした。
現行のハイエースバンに搭載されているエンジンは1GDというものです。
オイル交換をしたんですが、改めてびっくりしました。
現行ハイエースの1GDはオイル交換が2万キロ、または1年ごとと指定されていました。これは一つ前のモデルであるKDH-206も同じです。しかし、オイルの量が減っています。
KDH-206は4WDだとオイルが6.8リットル入ります。
現行のGDH-206はオイル交換のみで5.5リットル。
オイルの量が減ってるにもかかわらず、2万キロごとの交換です。しかもターボエンジン。
普通であれば、オイルの容量が減っているので、オイル的には厳しいはずです。さらにこのエンジンターボを積んでいます。
昔では考えられないですね。ターボエンジンのオイル交換時期が2万キロというのはすごいことです。ターボエンジンはオイル交換がNAよりもシビアなのは有名な話。
理由はターボの冷却や潤滑をエンジンオイルで行っているため。そして、ターボの油路はすごく狭い。エンジンオイルの交換を怠って、スラッジが溜まることなどがあればターボはすぐに壊れてしまいます。
それでは、どうしてハイエースのディーゼルエンジンは2万キロごとのエンジンオイル交換でよくなったのか?
ハイエースのオイル交換がロングライフ化されている理由を考えてみたんですが、これといった理由が見当たりませんが、考察してみます。
他の車とちょっと違うなという所は、オイルクーラーが付いているという事。オイルクーラーは読んで字のごとくです。エンジンオイルを冷却するもの。
水冷だったり空冷だったり様々ですが、オイルの負担を低減してくれます。そして、オイルレベルセンサがオイルパンについています。
今ではコモンレールディーゼルの進化も終盤に入りつつあります。出始めのコモンレールディーゼルはオイルへの燃料希釈がひどかったです。
それが少しずつ精度があがってきたということだと思います。
それでもオイルレベルセンサを搭載しているところもポイント。そしてDL-1というエンジンオイルも出始めに比べて性能が上がっている。
これらを統合してみると、オイル交換2万キロを実現しているという結果につながっているんだろうと。
オイルレベルセンサはオイルの量と温度をモニターしています。
オイルも随分とロングライフ化されてきましたが、軽自動車のオイルが2万キロ位までもつようになったら本物だと思います。
小型車は15000km。軽自動車もこの位まで到達できれば、オイルというものが一定レベル以上に達したのかなと。
ただ、このハイエースのお客さんは、5000kmにも満たない時期でオイル交換に来店されました。
排出されたオイルは艶こそ残っているものの、結構黒かったです。やはりガソリンよりもディーゼルのほうがオイルが汚れる印象を受けました。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。