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後がなくて高いプレッシャーのある仕事ほど整備士を洗練させるという話について

この前、久しぶりにハイプレッシャーな修理を請け負う事になりました。

内容はどういうものかというと、ディーラーからの外注でトラックのクラッチOHです。クラッチOH位ならまあ・・と思います。

でもその条件がなかなか厳しかったです。

まず期日は1日だけしかあけることができない。

自分がやったことのない車種。

どのような使い方をされているかは全く不明。一番怖いのが錆の状態。車が錆びていると、ネジ類の脱着が非常に手間取ってしまうし、時間もかかる。

特殊なネジだと、注文しないといけない。でも期日は1日だけ。

ファイネスで整備マニュアルをじっくりと呼んで、必要な部品のみを先にオーダーしておきました。

クラッチカバー

クラッチディスク

レリーズベアリング

パイロットベアリング

リヤクランクオイルシール

レリーズフォーク

ピボット

マフラーのボルトやガスケット類

これ以上の部品が出ると、最悪間に合わなくなるかもしれません。しかも作業をするのは日曜日で、部品が止まっています。

とどめに、その車両は公的機関で使われているもので、平日の運行を止めることができないんです。必ず日曜日中に作業を完結しないといけない。

どうですか?結構なハイプレッシャーです。

技術が上がってくると、プレッシャーと戦う事でさらにレベルが上がる

整備士って、ある程度のレベルに達すると時間さえもらえれば大抵の作業は何とかなります。

たとえそれが初見であっても。

しかし、時として後には引けない作業が入ってくることがあります。うちの会社では僕か、同い年の同僚のどちらかが請け負う仕事です。

後輩には時間がある時に同じ仕事はやらせています。

時間さえあれば有事にも対応ができます。もし後輩にこのタイムスケジュールで同じ作業をさせる場合は、自分が経験したことのある車にします。

何かあった時にリカバリーできる状態じゃないと、困りますからね。

この手の仕事って年に1回か2回くらい入ってくるんですけど、もう達成感が半端ないんです。作業開始となる当日は若干緊張しているため、少し寝不足だったり、いつもより早く現場入りしたりで。

折り返し地点までくればある程度安堵します。

本当はじっくりと腰をすえて作業に臨みたいのはやまやまですけど。

こういう仕事から逃げていると、いざという時に何も対応ができなくなるのも間違いありません。

逃げたくなる自分と、挑戦したいと思う自分。挑戦したいと思う自分の背中をそっと押してあげて、苦しみながらもステップアップを繰り返す。

整備ってそういう意味じゃ、自分との戦いなんですよね。

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